青春18きっぷの旅(第4回)

初詣旅行(2008年)

写真のコーナへ

今回は日光線

正月山三が日を開け今日から通常のリズムを刻む人もいるが、私はまだお屠蘇(とそ)気分。で、青春18キップで初詣の旅に出かけました。

1月4日(金)

06:15 相模原駅(横浜線)

 朝暗い正月の6時。風邪が少し冷たく感じる相模原駅で電車を待っている。この時間になると、いつものリズムを刻む人が5〜60人ホームで電車を待っていて、その流れとは逆方向の電車に飛び乗る。持ち物は、おにぎり3つ、みかん数個、古本屋で100円で買った「蒼穹の昴(上)」、任天堂DS+もっと脳トレ、ノート、iPOD。
 車内は余裕で座れるほどの乗車率である。暖房に利いた車内でボーッと物思いにふけっていると、駅に止まる毎に冷たい風が足下に絡みつき、気持ちがシャキッとする。

06:32 八王子駅(中央線)

さすがに中央線は通勤方向で、車内は混んでいるが丁度座ることが出来た。今回の旅は本を読んだり音楽を聴いたりせず自分を見つめてみようと考えていた。

あきらめてしまうこと
生活の中で壁にぶつかることがよくある。そう、大きな壁もあれば、些細な壁もある。そんな時、大抵の場合すぐあきらめてしまう事が多い。元々物事に執着心が無く出来る事と出来る事とを瞬間に切り分けてしまう。出来るかどうか解らないことは「出来ない」事に分類してしまう。これは、仕事でも遊びでも同じであり、マラソンもその部類で「出来ない」との判断をしていた。これら瞬間的に分類した結果は多くの場合間違っていて、結果的に出来たり、出来なかったりしている、あてにならない。しかし、この瞬間判断を今もって続けているので将来の人生設計に希望を持てない。
この瞬間判断はTVや映画でも適用され、大抵のストーリーでは壁がありそれを乗り越えてHappyEndに結びつく訳だが、途中の壁が見えた段階で見るのがいやになりる。改めないといけない性格だろう。
自己評価
普段の生活では、いろんな事で時間の有効活用が出来るようになっている。朝起きてすぐにTVのスイッチを入れ歯磨きしながらニュース番組を見る、好きな音楽を聞きながら電車に乗る、人と話しながらメールを打つ。時間を過ごすのに何もせずにいるとどうなるか。
電車の中で、本も読まず音楽も聞かず、ノートとボールペンを持ってじっとしていると自然にいろんな事を考えることが出来る。特に自信を客観的に見つめることが出来る。過去に自分がとった行動や言動をひとつひとつ思い出して反省してみる。「・・・・」ただ、この年になって反省しても見直そうとはしませんがね。

 7:00前に東の空から陽が差してきた。今日も天気が良さそうだ。じっとしていると眠くなりそう・・・・・

07:27 新宿駅(埼京線)

 このあたりの路線に明るくなく、何となく座ってあたりをキョロキョロしてると赤羽駅で「宇都宮線に乗り換え」とアナウンスされたので、乗り換え乗り換え。(これで良かったのか・・)

07:44 赤羽駅(宇都宮線)

 事前に調べておいた時刻と少しずつ時間が違っている事はいるもの通りで、こんな旅がまた心地よい。
 車窓から朝の風景が過ぎ去っていく。黒いコートを着て黒い鞄を持って白い息を吐きながら行き交う人々が車窓から後ろへ流れていく。その代わりに見えてきたのが、白い霜の降りた田畑。このあたりは、左右見渡しても山らしい山は見つけられない。関東平野はこんな風景がよく見える。沢田功さんの書かれた「水平線までは何キロか?」って本があります。それによると、砂浜から5キロ先が見えているとの事、東京タワー(223mの特別展望台)からは60Km先が見えているとの事。この理屈から赤羽周辺の半径60Kmには223m以上の山はないとの事です。これでは、冬の空っ風が弱まらず吹き抜けるはずです。
 10年程までか、仕事で米国に行ったことがあった。夜にカリホルニアからバージニアに向かう飛行機の中、国内線だからか薄オレンジ色の光を放つ、家々や車のテールライトが認識できる高度で飛んでいた。広大なアメリカ大陸なので、まだ未開の地(未使用の地)もあるのだろうとの先入観でじっと眼下を覗いていたが、何処までも続く高速道路とその周りの家々と途切れることのない車の列に「隅々まで開拓し、着実な生活基盤を形成している米国に感心させられた」ものでしたが、日本のそれも感心するほどの力があり、何処までも続く田畑と道路には同じ力を感じた。
 小山駅を過ぎる頃それでも少なかった客はほとんど降りてしまいがらがらの車内になってしまい、心細い。

 宇都宮駅からの日光線の発車時刻まで約30分あり、時間つぶしに街を歩いてみた。西口を出て歩き出した。ここに来るまでの宇都宮駅の想像では、もう少し賑やかで、餃子屋が軒を並べている事を想像していたが期待を裏切られた思いである。もっと胸を張れる繁華街と餃子専門店の並ぶ通りがあるはずだが(有ってほしいが)、時間がないとのことであきらめて駅に帰る。寒さだけが宇都宮を認識できた。

09:57 宇都宮駅(日光線)

 2両編成の日光線は入線していて、ほぼ全席がお客で埋まっていた。空いた席に腰を下ろし定刻に出発。日光までの途中に5駅しかないので乗車時間も短いと瞬間に判断したが全行程で43分も掛かる距離。逆に駅の数が少ないのでは。。
 電化された路線にクリーム色地に緑で「N」の文字が入った車両。あとで調べたら標高533mある日光を結ぶ山岳路線との事。日光の観光ばかりでなくここで生活している人の足になっているようだ。逆に観光は東武なんだろうな。
 下野大沢(しもつけおおさわ)駅を過ぎた事から、いままで晴天だった青空が黒い雲に覆われるようになってきた。天気予報では晴れといっていたのに・・・

10:40 日光駅到着

01 02 駅に到着し周りを散策するが、JR日光駅は何もない。駅前の数軒あるおみやげ物屋も単に開店していないのか廃業したのか解らないが閉ざされたままで、いっそう寒さを感じる。少しする内に雪も降ってきた。日光と言えば東照宮ですが、どうやっていくのか寂しすぎて解らない。
やっぱり観光は隣駅の東武日光駅ですね。そこまで歩いて行くと、観光案内もあるしおみやげ屋さんも開店していて賑やか。日光を訪れる金髪の人も韓国の人も多い。
 東照宮までの道順が解らず、大勢の人と一緒にバスに乗り、東照宮入り口の「神橋」まで向かう。この頃から雪は本格的に降ってきた。神橋から境内まで歩いて向かう。三が日は過ぎたものの、正月気分はまだ醒めてなく日光詣の提灯が境内まで導いてくれる。境内入り口で、参拝料1300円を払いいざ境内へ。高校の時にきた修学旅行以来の参拝で、もうその時のことは忘れているが、東照宮や猿の彫刻はTVや雑誌でも見慣れており「同じだぁ」と感動する。眠り猫は別料金が必要でそこまで払って見ることもないのでパスする。全体的に観光地化されており、何をするにもお金が必要との印象が強く残った。雪は降るし、強い興味をそそるものもないので早々と引き上げることにした。
 帰り道は、駅まで歩いて帰ったが、時間で20分くらいだったろうか。いい運動になった。

 昼ご飯は、JR日光駅の暖房の利いた待合室でいただく。家から持ってきたおにぎりと自販機で買った暖かいお茶ですませる。

13:35 日光駅(日光線)

昼ご飯を食べ、その上車内の暖かさと心地よい揺れで眠りこけてしまった。「いい気持ち」

14:37 宇都宮(宇都宮線)

 新宿湘南線の逗子行きに乗る。栃木から神奈川まで直通でいけるとはとても便利に思える。すべてを乗る人はそうそういるとは思えないが関東も近くなった。宇都宮を過ぎで、ここでも眠ってしまった。

15:44 大宮駅

06 大宮では第二の初詣を行った。大宮と言えば鉄ちゃんの総本山である「鉄道博物館」が昨年秋葉原から移築された。1度は行ってみようと思っていたがいいチャンスなので寄ってみた。大宮駅からは埼玉新都市交通のニューシャトルに乗って1つめの鉄道博物館駅で下車するとすぐ。
3階建ての博物館は、1階が引退した実際の鉄道車両が30両近く展示してある「ヒストリーゾーン」。2階は、最大級のHOゲージのジオラマが設置され、鉄道に関したコレクションばかり集めたコレクションギャラリーと鉄道に関するライブラリーなどが併設されている。3階はビューデッキ(特に何もない)。
 それにしても大量の車両を長期にわたって保存するのには良いが、今後20年を考えたとき、今現役の新幹線車両や電気機関車を新たに展示することも考えているのか。。
当日は冬休みの真っ最中で、子供がいっぱいで、騒がしく、ちょろちょろ走り回り落ち着いて見学することが出来なかった。

21:59 上溝駅到着



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