青春18きっぷの旅(第1回)

東北旅行(2006年)

8月11日

ふと思い付で日本海が見たくなった

前からコトコトと電車にゆられて海を見ることを考えたことがあるが、これと言ったきっかけがなかった。今回もこれと言ったきっかけが有るわけでもないが、思い立ったので行ってみることにした。思い付いたのが、出発前日の夜8時頃で、電車の時間を調べ、宿の手配をして床に着いたのが11時。

8月12日

青春18切符の旅のはじまり。【走行距離 累計距離】

当日の朝は4時30分に起床し始発電車に乗込む。お供は、息子から奪い取った「青春18きっぷ」 のあまりと前日に開腹手術を終えたばかりのHP-200LXを握り締め電車に飛乗る。

05:24 上溝駅(相模線)【4.9Km 4.9Km】

JR上溝駅を発車する下り始発電車5時24分発。 始発電車であるが、この駅で乗る人は12~3人と比較的多い人数か。ドアが主動開閉であることが珍しく単線ならではのシステムである。この駅は早朝と夜間は無人駅になるため、乗車証明書の発行機で証明書を入手し駅に入る。(後々この単線方式が東北では一般的であることがわかる)

05:37 橋本駅(横浜線)【8.8Km 13.7Km】

8割ほどの人数が乗っている。早朝なのに若者の多いことが異様に感じる。昨夜からの帰りなのか、早朝から出かけるのか?いずれにしても眠そうな顔をしていない。

05:51 八王子駅(中央線)【9.9Km 23.6Km】

まだ朝早いことから余裕で座れる。昨夜は暑くて十分寝ていないので今日は眠い。 座れるときには座っておこう。

6:12 立川駅(中央線)特別快速【27.2Km 50.8Km】

乗り慣れていないので、特快があることに後から気づき、立川で乗換える。 特別快速はやや混んでいて座れないが、まだ元気なのでこのまま立って行こう。立ちスペース確保のため、割り込んでつり革に捕まったら、隣のオネーチャンににらまれ、ちょっと気まずい思いを。八王子で乗っていれば絶対に座れたはずなのに・・

6:42 新宿駅(埼京線)【10.3Km 61.1Km】

上手い具合に乗り継ぎが出来ていることで時間の無駄はないが、朝でるときにバナナ1本食べただけで腹が減った。時間があれば何か食べたいと考えていたが、仕方ない。 埼京線にのるのは今までで2回目位。ほとんど乗らない線路。この電車には座れたが、利用客はほどほどいる。目下のところ、座れるか座れないかが最大の関心事?!

07:02 赤羽駅(宇都宮線)【18.0Km 79.1Km】

ホームに着いたら、ほどなく高崎線の普通列車(06:57発)が到着。しかし、その後に快速が来るとの電光掲示板。目の前の電車を見送り快速を待った。しかし、それは高崎線ではなく宇都宮線の快速だった。(同じホームから違う路線が出発していたとは・・)途中大宮までは同じ路線であり、見送った高崎線を追越すことを希望してひとまず大宮まで向う。車中で、時刻表をみると追越さないことが判り少し残念。この間違いが後々どう響くか・・・

07:22 大宮駅(高崎線)<篭原行>【51.5Km 130.2Km】

乗り間違った差が大きく出て、到着時間に30分の違となってきた。そうはいっても取り返しはできないし、逆に時間も出来たので、朝ご飯と決込んだ。駅のホームには、立ち食いそばの「あじさい」とコンビ二の「NEWDAYS」があるがどっちも気がのらない。NREの売店もあったので、そこでサンドイッチを買う\470也。勢で買ったが、以外に高くてイタイ。持参したスポーツドリンクと一緒にいただく。次の高崎行きは07:30で時間はあるが、途中停りの篭原行きに乗れるので飛込んだ。いずれにしても着く時間は同じであるが、座れるしクーラーも聞いているので乗っちゃいました。

08:13 熊谷駅(高崎線)【40.3Km 170.5Km】

後続の高崎行きを待合せ乗込む。高崎に到着は8:53の予定。まあ、これで着いてもその前に乗れても高崎駅発 9:17の電車に乗るのには変わりないので、まあ、予定通りと言うことで。高崎駅までに少し時間があるので、「数独」に熱中。かなり難しい課題に挑戦していたが、何とか解けた思ったらチョンボがあり、再挑戦でがっかり。高崎駅に定刻到着で少し待合せ時間が有るので、駅前まで出て写真をパチリ。天気はドンヨリした「くもり」。暑さがなくて快適だ。雨は降っていないがいつ降っても不思議ではない空模様。
001高崎駅

09:17 高崎駅(上越線)【59.1Km 229.6Km】

3両編成の構成で、8割がたの乗車状況で、立っている人もチラホラ。夏のせいか大きな荷物を抱た人が目立つ。これから水上まで1時間ちょっと。数独に没頭しよう。

水上駅で1時間あまり待合せがあり、これもチャンスと駅周りを散歩する。水上と言えば温泉。さぞ栄えている想いきや、駅前のほんの数軒の土産物屋は別として、さびれてたたんだ家々が散見される。昔は華だったろうと想像する豪華なホテルもその一つで、建物の前には「改修中につきしばらく休業」の札がある。数年前からその姿だったように駐車場の雑草が物語っていた。色あせた自動販売機も過去の繁栄を伝えており物哀しい。水上と言えば「ホテル聚楽」が有名だが、それは健在だった。こぎれいなホテルの中には手作パンを販売していて、昼ご飯に2つ買い求め255円支払う。駅と「聚楽」途中にある奥利根川を渡る、川くだりのゴムボートが何漕もハシャギ声とともに通り過ぎて行った。温泉街の静けさとは反対のミスマッチが印象的だった。
002水上駅003奥利根川

11:31 水上駅(上越線)【106.5Km 336.1Km】

さて、一路長岡へ向う。電車は定刻通に発車したが結構な乗車率で驚く。 難問の数独が解けた。2日も掛った。天気が回復して来て日差が出て来た。電車の中はぶらり旅をしているような若者で混雑している。単線故に時折時間調整で停車する駅では、ホームに出て煙草を吸う人がちらほらいる。みんなあせらないで目的地に向っている様に見受けられ、ほのぼのと感じる。

13:40 長岡駅(信越線)【63.3Km 399.4Km】

定刻通りに出発した。乗換え時間が4分しかなくトイレに行きたい気分を押えての乗換えである。しばらく電車にのっているので冷込んで来た。少し冷房の温度を上げてもらいたい。長岡からは少し車内が空いて来た。立っている人は車両あたり1~2人程度。席も空いている。天気も良くなり過ぎ去る景色を眺めるにはもってこいの状況だ。途中、羽生田駅で新潟地方が大雨の影響でダイヤ大幅に乱れるとのアナウンス有り電車はこの駅でしばらく停車となる。27分間停車して再出発となったが・・
新潟に15:30頃、20分遅れで到着したものの大雨の影響で在来線は軒並遅れているとの事。しかし乗り継ぎを予定していた15:27発の列車は既に出発した後で、駅員によると次の列車では当日には付けないとの事だった。そこで、一旦酒田行は断念し、計画を練り直ししすることにした。
元々海を見たいとの気持から日本海に向った訳で酒田にはこだわっていない。ちょうど良く越後線の列車が同じくダイヤ乱れで到着し時間調整を行っていたので、それに飛乗る。ただ、大幅にダイヤが乱れていることからすぐには発車しない。いやいや冷静に考えよう。と、一旦列車から降り改札を出たところで考え直した。その時、白新線・羽越本線の特急いなほ青森行きはダイヤの乱れから、途中の村上駅までなら特急券なしの乗車券だけで利用できるとのアナウンスを聞き、それならばと飛乗った。

16:20頃 新潟駅(白新線)いなほ7号

ダイヤが遅れていたとしても村上まで行けば、当初予定の列車に乗ることが出来る。車内はお盆の真っ只中の特急列車であるから、席は当然座れないし、通路やデッキでも人がいっぱいの有様。何とか乗り込んで発車してはみたが、先行列車が前にいる事から途中の新崎駅で一旦停止してしまった。およそ30分後に動き出した。その後は、多少ゆっくり目であるが走り続けてくれた。込んでいるので、風景を見る余裕はなくつらい時間をすごした。

17:32 村上駅(白新線)【107.5Km 506.9Km】

新潟で乗り遅れた普通列車を「いなほ」で追い越し、村上駅で待ち受けた。16:47予定が大幅遅れて入線。待時間もほとんどなく乗込むことが出来た。一旦酒田行を断念はしたが、特急に乗れたことで予定の列車にのることが出来た。このままの予定で、酒田には20時ころかと推測する。途中夕日の日本海を車窓から見ることが出来た。本当は酒を飲みながら見たかったけど。。。 日本海も穏やかな波立だったことを記憶しておこう。

004 005 006 007 008

20:00頃 酒田駅到着

一日目の日程はこれで終り。夕ご飯のために、駅近くを散策したが怪しげな食堂や飲み屋しか見当らない。駅近くでコンビニが見つかったので、明日の朝食とビールを買い求めそのままホテルへ。ホテルの食堂(と言っても居酒屋風)で軽い夕食を頂く。 明日の事を考え直すために部屋でビールをのみながらあれこれ考える。 昨夜作った予定は、秋田から奥羽本線を上る道のりでひたすら普通を使う帰路である。しかしここまで来たのにただ電車にのるだけでは後悔が残る。何度も時刻表をめくり、いろんなルートを考え、幾つかの案を作成し寝ることとした。

010酒田駅(朝の風景)

8月12日

05:49 酒田駅(羽越本線)【104.8Km 440.9Km】

定刻時間に出発した。朝早いせいか人はまばら。3両編成の電車は、くだり方向を走りだした。 昨夜作ったルートをもう一度見直してみる。どうせなら、帰りは新幹線を使ってでも東北を満喫する事を考えた。 それで、浮上して来たのが「五能線」だった。東北の海を見るなら、とのチャッチフレーズに誘われてしまった。時刻表を見ると臨時列車「しらかみ」が丁度良い時間だった。指定券は秋田で買うとして心は決った。 天気は良く景色も良い。ここが何県なのか良く分っていないけど、何処に行っても建物があり、田畑があり、道がある。人の力は限りない。東北地方はお米を作っているたんぼを良く目にする。緑が豊である。
秋田駅にて「しらかみ」の指定席を求めたが完売の状態。小生計画性のなさから仕方ない結果であるが、またのチャンスを狙おう。。。

08:11 秋田駅(奥羽本線)【150.1Km 591.0Km】

と心を切替え、奥羽本線で新庄方面から東北を横断してやろうと方向を変えた。この電車は3両編成のワンマン方式。無人駅では運転手が改札を行う。そのため、3両編成であるが無人駅の停車は一番前の車両のドアしか開かないので、知らない人は停車時に走って前の車両に向かっている人を見かける。 8割程度の乗車率。長い乗車時間で、91コ目の数独を解くことが出来た2日掛りの苦労だった。

10:58 新庄駅(陸羽東線)【54.1Km 645.1Km】

2両編成のこの車両の座席はおもしろい。体面式のBOX席と一人掛の席の3列方式だ。また、新庄駅は山形新幹線の最終駅で、ローカル線と同じホームに新幹線の列車が並んでいるのはちょっと奇妙に写る。 この路線もワンマンカーで、たんぼの真中に駅があったりしている。ほとんどが無人駅ではあるが、なんでこんな所に駅が必要かと思うような淋しいところにも駅がある。当然人の乗降はほとんどない。列車は山の中をを走り続けている。
鳴子温泉駅で、昼休。名前としては有名で昼ご飯食べるにもフラフラするにも事欠かない街と思い途中下車する。ところが、期待ははずれて、1時間もしないうちの飽てしまった。温泉にはいるくらい時間に余裕があればまだしも、その他にやることはない。駅前には無料の足湯があり時間を費せるのはそれくらいか・・こけしの街らしくいたるとこるに「こけし」のがある。おみやげ物売り場には本物のこけし。酒屋にはこけしのパッケージのお酒、道路には歩道と車道を分離するこけしのポール、などなど。それにしても、何もない街だ。

14:03 鳴子温泉駅(陸羽東線)【49.4Km 694.5Km】

例によってクーラーの温度が低い。天井付近に送風向のつまみがあって、風量の調節が出来るようになっている。これはありがたい。列車にのる前に買ったワンカップを開け、グビグビ始めた。これで「数独」も進むはず。
日本海側と太平洋側の分水領の駅をどこかで見掛けたが、太平洋側は駅も街も栄えているように思われる。この小牛田駅も今回始めて知ったの名前だが大きな駅だ。
009鳴子駅

15:24 小牛田(おごた)(東北本線)【43.2Km 737.7Km】

4領編成のディーゼル車両だ。このあたりはまだ電化されていないのか?ほとんどが手動開閉のドアだ。列車のカラーリングも割と派手目で軽さを感じる。 列車に乗換える旅にどっちが前か分らず、いつも逆向に座ってしまう・・ さきほど少し雨が降ったが、今は薄日がさす程度に回復している。そういえば、全体を通じて雨にはあわなくていい旅だった。

16:40 仙台駅(東北新幹線)【197.3Km 935.0Km】

このまま普通で帰宅すると今日中に着かなくなるので、大宮まで新幹線を使うことにした。ちょっと出費(\10,270)である。上りだから空いているだろうと考えていたが、「こまち」は全面売切れだったので、MAXやまびこで。やっぱりはやい。福島を出たあたりから雨が強くなって来た。 もう終わりだから、ビールと弁当とおつまみを買って乗り込んだ。このまま、大宮まで。

18:48 大宮駅(湘南ライン)【27.4Km 962.4Km】

大宮で降りたのは初めてである。こんなに奇麗な駅だとは想像していなかった。ここまでくると日常生活の継続であり珍しさもない。おわったな!との感である。湘南ラインは大宮から新宿を経由して大船、逗子までを1時間あまりで走っている。これに乗るのも初めてである。

19:26 新宿駅(中央線)【37.1Km 999.5Km】

特別快速を待って乗り込む。運よく席に座れ数独の続きを行うが、難しすぎて解けない。。と思っているうちに寝てしまう。

18:48 八王子駅(横浜線・相模線)【22.5Km 1,022.0Km】

最後の最後である。距離も1,000Kmを超え疲れも増してきた。



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