浜松~静岡

輪行旅行の第1回目。東海道を通じて単調だと思える静岡を自転車で走ってみた。
記録 2009年05月04日
輪行の初回でもあるし、無理しない計画で挑んだ。
朝6時30分に家を出て、自転車で相模原駅に向かう。いつもの道なので難なく到着。駅前の空地で輪行バッグを初めて取り出す。本当は事前に詰める練習をするのが正しい方法だが、面倒だったので、練習せずいきなり本番。自転車の前輪を外し、後輪を外し袋を広げ詰め込む。
 「なぁ~んだ、簡単!」
とファスナーを上げ始め気づいた。スタンドが邪魔で袋に収まらない。工具を取り出し、スタンドを取り外すが、3つのネジのうち、2つまではとれたが最後の一つのネジ山が潰れて取れないことになった。
 「さて、こまった。」
瞬間的に頭を回した。袋に入らないことで、今日はこれであきらめて帰宅するか。。。
 「いやいや、こんなことですぐ諦めてしまう自分がダメだ。明日以降は雨が降るとのことで今日諦めるとしばらくは練習できないことになる」
気持を改めて、もう一度、袋詰めに挑む。スタンドを付けたまま、袋にいれファスナーを上げていく。ちょっとした入れ方の違いで入るかもしれない。もともと袋は少し余裕をもって作られているはず。袋を揺さぶりながらファスナーを上げる。少しずつであるがファスナーが締り最後にはキツキツながら何とか収まった。
相模原駅から横浜線に自転車をもって乗り込む。休日でまだ朝が早いせいか車内は空き席があるくらいの乗車率であったが、スタンドがあることで不安定な姿勢の輪行袋なのでドアのそばに立てかけて、支え立って新横浜まで向かう。新横浜では一旦駅に降り、新たに浜松までの乗車券と特急券を買い求める。7,140円也。意外と高価だと思う。朝方は薄曇りだったが8時を回る頃には陽が射してきて熱くなりそうだ。新幹線もこだまだからか、余裕で座れるくらいの乗車率。一番後ろの席の裏に自転車を押しこみ、やっと席に座る。こだまなので約1時間30分程度の時間がかかるが、外の景色を見ながらあっという間の到着であった。

浜松浜松は今までに2回来たことがある。1回目は「うなぎ」を食べにくるまで来たことがある。うな徳というお店があって、ひつまぶしを食べたことがった。(詳細はこちら)2回目は、会社の人の結婚式。式は駅ビルで行われたので、ちょうど左の写真の高いビルだった。
浜松駅前の空き地で自転車を組み立てる。想像していたよりも簡単に組み立てることができた。
 「さあ、やってはきたもののどこへ行くか?」
時間は9時少し前。駅ビルの観光インフォメーションセンタの開く9時のを待ってそこで観光の地図を入手する。駅の周りと浜名湖のあたり、北側の3種類のパンフレットをいただくが、どこに行くかが決まらずに街の中をうろうろする。5月4日は、ちょうど浜松祭が行われていて、駅の周りに山車が多く出ていて、祭りの格好した人が街中にいた。時間待ちをしているらしく、山車の屋根や側面はテントでおおわれていている。少し待っていれば見ることができるのだろうが、あまりノンビリとはできない。私の知っている人もそうだが、静岡の人は本当に祭りが好きだ。祭があるときには会社を休んでしまうし、駅の周り集まってくる人もみんな祭りの恰好である、藍染の法被姿を着ている。。。
南にいけば砂丘があるらしいとのことで、一路南下する事にした。いただいた地図では詳しくないので、適当に自転車を走らせる。何となく南を向いて走っていると、また大勢の祭りの姿に出会った。タコ祭りが開かれているそうだ。後で調べたところによると、浜松祭りは、初凧と言って、その家に長男が生まれると、町内の若者たちが、端午の節句に祝い凧を贈って揚げるという風習がありこれがメインとなっているから海沿いの人出はもっともだ。また駅前で見たのは「御殿屋台引き回し」と言って111台の御殿屋台(山車)がその絢爛豪華を競い、内84台が中心街を幻想的に彩る。その昔、凧揚げから帰る若衆を迎えるために、底抜け屋台を造って練り歩いたのが始まりと言われているそうだ。これは、砂丘を見るような雰囲気ではない。そそくさと切り上げる。
浜松気を取りなして、一路東に向かう。ひとまず目標は新幹線の一つ先である「掛川」とする。一号線を東方面に向かう。道幅は広く、両側の歩道も結構広く自転車で走るには申し分がない。もちろんこんな所を歩いている人もおらず、かなりのスピードで突っ走ることができる。最初に一息入れたのは天竜川をまたぐ、新天竜川橋から天竜川橋を望むところ。 ここらあたりから、何となく走りづらくなて来ていた。つまり、私は地図を持たずに掛川を目指していた。そうすると頼りになるのが幹線道路であり、国道一号線(東海道)はまさにうってつけのガイドである。ただし、考えが甘かった。そのガイドは時とともに混雑の極みに入っており、過去の努力から「バイパス道」なる姿に変わっていたのである。それも車専用のである。そのため、道に沿って走っていると、「この先自転車通行止め」の標識を見かけるようになる。道がわかっていればいいのだが、ガイドはこれしかないので、つかず離れずのコースを選びなんとかガイドを見失わないように走っていた。しかし、それも磐田市あたりまでで、ギブアップした。そのバイパス道が山の中に入り込んで追従するのは狭く急な坂道のアップダウンが続くからであり、走りながら東海道なのでもっと庶民が歩いただろう道があるはず。。と大きく南側にコースを変更した。
ほどなく、旧の1号線に出会い、人が生活する街並みを走ることになった。ここで、いったん昼休みとする。本当は、浜松の餃子をたでかたったので、ラーメン屋を探していたのだが、なかなか見つからず、あまり引き伸ばして昼食抜きでは元も子もないので、12時前ではあるが、道路沿いの「松屋」に決めた。関東地方の松屋は、食券を先に買って席につくが、ここでは食券制度ではない。また、メニューは牛丼とカレーライスだけの2品のみ。これに数種類のトッピングが加わり10種類ノメニューにはなっているが、さみしい。ここで、ハンバーガーチーズカレーを頂く。一休みして力も復活したので再び東を目指して進む。ここからは再び本道と合流することになる。
浜松「袋井」を抜けやっとのことで「掛川」に到着する。時間は12時50分ころ。掛川は、以前仕事で何回も来たところであるが国道は駅から北に離れていて、走っているところはあまり見覚えがない。数回ほど掛川から静岡に行ったことがあるので所どころ覚えているところはあったが。。。逆に駅から遠いことから掛川城を見るのは今回初めてである。近くまで行ってみればまた感動も違うのだろうが、一見すると小さな天守閣が見えた。お城自体は戦国時代(1400年後半)にたてられたが、1854年の大地震で破損しそのまま明治維新を迎え一旦廃城となったあと平成6年の木造で再建された歴史を持つ。平成18年には日本100城に選定される。
ひとまず目標の掛川にやってきたが、時間もまだ早いことから引き続き次の駅である静岡まで行くことに決めた。
浜松 掛川はお茶で有名ですよね。掛川城を過ぎてお茶畑をよく見かける。長く続く坂道の途中でお茶畑がある。ちょっと疲れたので、一休み。このころになると汗がいっぱい出た後で太陽に照らされているので、黒いサイクリングパンツは塩を噴いてくる。行けども行けども上り坂が続く。道が間違っていないなら、こんな道を唐傘かぶった人や飛脚が走っていたのだろうが、結構きつい道のりだ。辛い坂道を登りながら思い出した事がある。会社の人(結構お歳だったような)が、東海道を歩いて制覇した人がいた。もちろん1日では歩けないので、何にも分けて週末の土日や盆暮れの長期休日を使ってである。今回の静岡は、車で走ってもなかなか通り過ぎることができない大きな県であり、自転車でも変化がないことで結構疲れるわけだが、ましてや歩いては大変だったのだろうと息をはずませながら思い出した。
ここらあたりから、山道がさらにきつくなる。菊川の北に当たるところで、息が切れる旧道の坂道が限りなく続く。地図がないので、どこまで行けば坂道が終わるのか何もわからないままひたすらべダルを漕いでいる。坂を登り終えたところに今度はトンネルがあったが、トンネル入り口で、自転車の通行は「ここまで」の標識が出ていた。
 「え~~。このトンネル通れないのぉ~~~」
さすがに力が抜けた。しかしこのトンネルを通るしか先に行く方法はなく、トンネル両脇に幅6,70Cmの通路には、自転車の轍(わだち)が付いていたので、ノーチョイスでこの通路を走ることに決めスピードを落として挑んだ。ただ、ここまで、急な坂道が続いていたので両手両足は力が入らず、狭い通路から落ちるか、反対側の陰に衝突するかいずれかの境をふらふらしながら走っている自分がとても怖かった。本当はヘルメットも持参する予定が忘れたるれた事に気づき、まあぁいいかと思い直したが、今になって忘れたことを悔やむほどの危険な走りだった。 ここを無事通り抜けた。
浜松
静岡駅は、今までに3,4回来たことがある。掛川の帰りにちょっと寄ったりしていた。今回来てみて、「おや、きれいになっているなぁ~」
と思わず口に出てしまった。昔来た時にはこんな近代的な顔はしていなかったハズ。Wikipediaにも工事の記載はなかったので気のせいかもしれないが。
それにしてもここまでまでやってきた。途中寄り道もしたことでおおよそ90Kmくらいの距離だった。出かける前には、浜松~静岡はちょっと無理かと考えたがこれくらいまでは、なんとか走れる距離だとのことがわかった。朝が遅かったので、一日としてはもう少し距離は稼げると思う。しまなみ海道は全長で70Kmとのことで、片道では問題なくいけると思うが往復とするとギリギリのりょりkと想像する。走るだけならいいけどねぇ。
浜松 静岡駅では、もう一度来たかった「沼津魚がし回転鮨」に迷わず入った。ここは2回目であるが、ネタは新鮮で美味しかった記憶がある。店では、電子パネルが据え付けられていて、回転寿司なのに回転しているのは湯呑くらい。客は電子パネルで頼むことになる。確かに、自分の頼みたいものを値段を見ながらゆっくり頼み、頼んだ後もなにを食べたか今まででいくらかがわかるシステムは便利そうだが、ちょっと味気ない。また、後から入ってきたおばあさん連中は、何をしたらいいのか迷っている様子で、見かねた店員が操作方法を教えている。どうせなら何に致しましょうか?と直接聞くのが親切なような気もする。
最後になったが、ずっと思い続けていた浜松餃子を静岡駅で買い求め買って帰った。帰りの新幹線は、4,930円也。
これで、第一回目の輪行旅行は終わりになる。全般を通じて大きな問題はなく、試輪行としてはいい結果だった。夏に向けてさらに知識を養い成功させろうと思う。
≪反省と覚書≫
■忘れてはいけないもの
  • ヘルメット
  • サングラス
  • オタオル(汗)
  • 軍手(手が汚れる)
  • パンツは短めがいい
  • 日焼け止め
  • スタンドは出かける前に外す
  • 地図
  • 水は多めに