国内旅行

尾瀬

2002年10月11日(晴天)

2002年10月11日深夜から12日にかけて尾瀬に行って来ました。おじさん同士のハイキングですが、とても楽しい時間を過ごしました。私は、初めてでしたが同行の達人はみな経験者揃いで、服装、持ちモノ、マナーなどとても勉強になりました。

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10月11日(金曜日)夜11時50分発の「尾瀬夜行23:50」。ほとんど初めて乗る東武鉄道で、浅草から出発です。私は、乗り換えの都合から北千住からの乗車ですが、会社帰りの人波に混じって薄汚れたリュックを背負っての参加です。同行した人は私を含め男ばかり5名の集まりです。左の地図のA地点からB地点を通り時計とは反対周りにC地点をとおりB地点に戻ってくるルートでした。
早朝から歩き始めて、お昼には最初のA地点まで戻っていましたので、5時間くらいのハイキングでしたが、楽しい時間を過ごす事が出来ました。
 同行者は、牟さん、谷さん、本さん、米さん、と私です。私を除く全員は我の経験者ですが、みんな元々は玉の人ですから、気は知れていますので楽しく過ごすことが出来ました。
 今回の旅を企画した谷さんからいただいた資料に基づき、少々解説を書きます。

 「尾瀬の名前」は知っていましたが、そもそも、何処にあるのかは全く知らないうちに、出かけた有様ですから、どうして浅草からの出発の東武線なのか、果たして何時に着くのかは考えられませんでした。こういった無知な人は私だけでしょうが、念のために初心者向けに調べました。

尾瀬 日光国立公園に位置し、群馬県、福島県、新潟県にまたがった標高2000mの山々に囲まれた一帯の事です。歴史的には、電力開発の対象地域とされていたため土地全体の70%は東京電力の持ち物で、大部分が群馬県に位置しています。閉山されている冬を除く半年間での訪問者は約50万人前後と大変多いのですが、自然の特殊性から特別保護区として厳しく保護されていることから、ゴミも落ちていなくきれいな自然が保たれています。気温は東京と比べ平均10℃低く朝夕はさらに冷え込み逆に日中は暑い気温が一般的です。また、降雨量は水の都と言われるほど多く、降った水は山々の草木に蓄えられ一年中きれいな水を下流に供給しています。

沼上峠から尾瀬沼一周 今回のコースについてです。沼上峠は、福島県南会津郡檜枝岐村(ひのえまたむら)に位置して、野岩鉄道(やがんてつどう)の会津高原駅からバスで終点に当たるところです。ちょっとした休憩所が有り、尾瀬への出発と尾瀬からの帰りを迎えてくれます。ここを出発点として尾瀬沼に向かうのですが、少し寄り道します。尾瀬沼への入り口は、福島県側からはこの沼上峠の他に、御池。群馬県側からは、大清水入山口、鳩待峠入口があり、鳩待峠からの入山者が最も多い。しかし、どのルートも、ハイヒールやサンダルでは行けません。車から降りて一時間くらい歩くことが必要ですから、それなりの覚悟が必要ですし、そうだから豊かな自然が保てるのでしょう。

さあ、沼上峠に話を戻します。出発は沼上峠休憩所から始まります。樹木の中に作られた木道を一列に並んで歩き出します。最初は、ややきつめの上り坂です。足下も整備されていますし、最初ですから元気良く歩きます。ちょっと朝が早いのと、夜行電車で眠れなかった事が、言い訳を言いそうですが・・。朝早い事からキンとした空気の中で歩くのは気持ちが良いものです。草木も朝露に濡れみずみずしい姿を見せてくれています。木道脇に目をやると、10㌢はある霜柱を見つけることが出来、気温の低さを感じました。程なくすると沼上峠に到着します。簡単なベンチがあり、遠くに朝靄がかかった尾瀬沼を見ることが出来ます。このポイントで、朝ご飯を食べる人や立ち止まって押せぬ間を見る人などなどで、混雑気味です。早々とやり過ごします。ここからは尾瀬沼まで緩やかな下り坂です。

File1799.jpg (33951 バイト) 朝もやに照らされ、目覚めようとする大江湿原(おおえしつげん)に出会います。日の光が射し込み、写真で見る以上のすがすがしさを与えてくれます。湿原にはえている草に降りた霜は、昇ったばかりの太陽の陽を受け水滴変わり湿原へ滴となって落ちていきます。

何百年も繰り返されている一日の始まりです。

細く長く続く木道は、都会の喧噪を逃れ自然に飢えた我々を徐々に深いふところへ導いてくれます。この一帯は5月頃には、ミズバショウショウ、ジョウバカマ、8月にはニッコウキスゲが見られる場所ですが、今は来年に向けてお休み中でした。ごらんのとおり、多くの方が尾瀬に訪れています。この先に霧がかかったところがありそこに、大きな木が見えますか。とても絵になる構図ですが、標準レンズなのでうまく撮ることが出来ません。このときはカメラがほしいなあ~と思いました。デジカメよりもミドリカメよりもフィルムのカメラがいいな。誰かちょうだい。この先に尾瀬沼ビジターセンタがあります。まだ余力が残っているので、休憩を採らず、歩き続けました。

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File1813.jpg (36057 バイト) 一般的には、尾瀬沼を時計方向に回る様ですが、あまのじゃくの谷さんの指示に従い反対方向に回りました。ここからは、少し山の中に入ります。クマザサが生い茂り、熊が出ても不思議じゃないとしきりに怖がらせようとしている牟さんに、知らぬ顔をする面々であった。
木々が並ぶ山間から時折、道は尾瀬沼へと我々を導いてくれる。朝霧がかかったままの尾瀬沼は、先ほどの牟さんの話とは次元が越えた美しさを見せてくれる。「~う~わ~」。風もなく鳥の声だけが聞こえる中で、神秘的な水面をもつ尾瀬沼は何を我々に伝えたいのだろうか・・。こんな、神妙な想い出いるのに、谷さんはだじゃればかりを連発している。「だじゃれを言うのはだれじゃ・・」

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File1820.jpg (41385 バイト) 紅葉は、もう終わったとの事で、今では鮮やかさはないが、その面影が伺える風景が有った。「パッチワークみたいね」と、歩いていたおばさんの声が聞こえた。その通りだ。今度これるなら、紅葉を見たいモノだ。ここまで写真を撮って見たが、人物の写真がほとんどない事に気づく。一緒に行った人に申し訳ない、ちゃんと撮って差し上げないと。。しかし、持ってきたフィルムは27枚撮り一本だけで、もう残りがない。前半に撮りすぎた事が悔やまれる。デジカメであれば、以前のを削除して撮り直しも出来るのに。
夏が来~れば思い出す、遙かな尾瀬・・・・・・・・