ウオーキング履歴

第4回XtremeWalk100

(2022年5月12日)

大会について

朝日新聞が主催し日本ウオーキング協会(社)が協力するイベント。小田原城を出発して、明治神宮外苑までの100Kmを歩くコースと江の島までの36kmのコースがある。明治神宮までのコースは、制限時間26時間で、夜通しで歩く過激(xtreme)なイベントである。
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大会参加記録

開催前日まで、色々を準備を進めていた。コロナ禍の中、久々のイベント参加でうきうきしていた。何を着ていこうか、何をもっていこうか、歩きながら何を聞こうか、、と楽しいことばかりが頭をよぎっていて、extreame(過激)の意味を理解していなかった。 また、もっとも重要な靴については、前々からどんながいいか調べていて、ウオーキング専用の靴を見に行ったこともあるが、 あまりお店には並んでいない事とあったとしてもまあまあの値段であったことから、今持っているランニングシューズを履くことを 心の中で、決めていた。事前に自宅から町田までその靴を履いて往復20kmを歩いてもしてみたが、いい調子であった。 少し懸念事項として、当日の天候である。快晴か曇り空であれば、この靴を履いて参加もいいけど、雨が降った場合は、ランニングシューズではグチュグチュになって調子が悪い。ので、雨の場合はトレッキングシューズにする事を考えていた。この靴を履いて、いままで 尾瀬に行ったり高尾山に行ったりしていたので、少し重いかもしれないが支障ないと考えていた。

開催当日、今朝は朝から雨が降っており時折強い風も吹く、好ましくない天候。事前に雨具の用意もしていたが履いていく靴は、トレキイングシューズとした。会場までは雨具を着ずに小田原駅まで到着したが、小田原駅でまだ止まない雨を横目に上下のレインコートを着る。 駅から小田原城までは、約10分で、ゆっくり歩いてもスタート時間の8時には間に合うと予定していたが、到着した小田原城跡の多目的広場では、雨が降っていることでごった返していた。事前の検温、預け荷物の引き渡しなどをいろいろやっているともう8時を過ぎていて 出発前の余裕はなく、そのままスタートに並ぶ。スタートは50人程度を単位としてウエーブスタートを行っているので、だらだらとの出発で比較的なめらかな歩きはじめであった。8時10分ころのスタートだったように思う。

小田原城からは国道1号線(東海道)を東に向けて歩く。もともと栄えていた町の中なので、道幅は交互1車線であるが、結構車は多く走っている。自宅を出るときからwalkmanでTBSたまむすびを聞きながら歩いているが、車がそばを通るたびに音がかき消されていた。JR東海道線 とも並行で走っているが、線路からは比較的離れている。午前9時くらいになると雨もほとんど感じられなくなり、逆に暑さを感じるようになる。富士山も間近に見ることが出来て、写真も撮影した(と思っていたら、ちゃんとシャッターが押せていなかったのか記録に残っていなかった)。 歩き始めて、決めたこととして2時間に一回は休憩をとる事にした。それで1回目に休憩したコンビニの前で、雨具を背負っているバッグにしまい、持参した大福もちを食べた。この大福もちが結構腹持ちが良かった。それからほどなく第1ASの平塚しおかぜ公園に到着。ここでは、主催者が 用意してくれた、温かいスープと甘いお菓子、カレーパンを頂くが、先ほどの大福が腹に残っていて、スープ以外は背中のバッグにしまった。事前にコースを確認しておけば、こんな行き当たりばったりの行動をしなくてもよかったのかもしれない。時刻は午後1時とここまで5時間かかっている。 ここまでに、大変な事実が分かってきた。履いていた靴が窮屈であり、両足の小指が痛く感じるようになっていた。この休憩タイムで、靴を脱ぎ靴下を脱ぎ、足を休めてやった。あしは、今までの狭く蒸し暑い場所から解放され喜んでいたが、また歩き始めるために窮屈な思いをさせるのが つらく感じた。しかし、いまさら靴はランニングシューズに取り換えられないので、後悔しても仕方ない。以前この靴は丁度良かったのだか、体重が増え多のと同じく足も膨らんだのかもしれない。

第1ASから再び歩き出して、ここから茅ヶ崎に入る。茅ヶ崎は、今までの国道1号線から離れ海岸沿いの小道を歩く。防砂垣の手前であるが、海が望め、遠くえぼし岩や江の島が望める。まだサーフィンをしている人も大勢いて、行ったことはないけどフロリダのように思えた。 とのんきな事を思いながら歩いていたのは、最初の30分程度で、この海岸の道が延々と江の島まで続いていて、約10kmある。行けども行けども江の島は近づいてくれない。老弱男女のサーファーが波を滑っている。また、歩いている小道をサーフボートを載せて自転車で行き来しながら いい波を探している。時は土曜の昼下がりなので、絶好なのかもしれないが、あんな人がサーフィンするの?と思うおじさんもサーフボードを小脇に抱えて、鋭いまなざしで海を見ている。10kmの間に何人のサーファーがいるのだろうか?1000人2000人程度かもっと多いのか 広い海岸で全体を俯瞰できない。茅ヶ崎の波はまだあまり高くないが、江の島の波は結構いい波が寄せている。また、江の島はデートコースにもなっているので、サーファー以外にも多くのカップルが歩いていたりする。、、と横目で見ながら足が痛くなった自分がややみじめに感じた。 江の島の近く湘南海岸公園クラゲ広場に第1CPがある。ここは、出発点から36km地点でここまででウオークを終える人もいる。その人たちが、「お疲れ様、おめでとう!」の歓声に迎えられている。また、そのわきにはリタイヤ受付カウンターもある。。一瞬リタイヤも頭をよぎったが いやいや、意気地なしじゃないぞ、と自分を鼓舞する。 到着するな否や靴と靴下を脱ぎ解放してやる。ここでは、フルーツジュースとおにぎりをいただくが、まだお腹はすいていないので、バックにしまいジュースだけいただく。10kmを変化ない海岸沿いを歩くのはつらい。xtermeだ。時刻は午後4時ころ。

歩き始めると足の痛さが増す。休憩で靴を脱いでいるので、足が膨らみ(?)それを窮屈な靴に入れるので、しばらくは痛みが続く。30分程度歩くと痛みはするものの和らいで慣れてくる。 江の島からは、海岸を離れて藤沢戸塚方面にコースを変える。山超えになる。山を越えると横浜に入る。横浜の夜景がきれいですよ、と、沿道のスタッフが声がけしてくれる。ちょっとやる気が出るが、足の痛みにかき消される。少しあるくと箱根マラソンコースの遊行寺の前を歩く事になる。 毎年箱根マラソンはTVで見ているけど、今歩いている場所とオーバーラップしない。見知らぬ風景だ ここらあたりから、薄暗くなりはじめる。戸塚も広いとこだと実感する。いくら歩いても戸塚である。途中のコンビニで休憩し、夜間用のヘッドライトを出し、大会からいただいた夜間用のバッチ(電池で点滅する)を装着する。空気も涼しくなってきた。 後でわっかったことで、本当は権太坂を上っていたのだがその感覚がないまま第2CPである横浜市児童遊園地に到着する。すっかり夜である。8時くらいだったか?記憶がない。 このCPで、暖かいシジミみそ汁をいただく。といっても紙コップにシジミみそ汁の元を入れてお湯を注いだ飲みものとなるが、疲れているので大変おいしい。それにチョコレートとおにぎり。どこもそうだが、ここのCPは公園の入り口からかなり入ったところにCPがありそれまでの間は当然 歩くわけだが、なんか無駄な歩きを強いられているように感じる。ここのCPでは靴は脱がないままそのままで、椅子に座るだけにした。

権太坂の中ほどから再び歩き始める。保土ヶ谷バイパスの下をくぐるときに、そろそろ保土ヶ谷だと思う。本当はもっと距離があるが、なじみの名前で親近感を覚える。暗くなってきたので、疲れてきたのと、、ここの記憶があまりない。もうすぐ保土ヶ谷駅に着くと記は焦るが、中々保土ヶ谷に つかない事だけを覚えている。保土ヶ谷には30年前に住んでいたことがあって、保土ヶ谷駅を使って通勤していた。駅前も駅もすっかり変わっていて面影はない。保土ヶ谷から横浜駅までは横須賀線で4分の距離なので、ここを過ぎればもう横浜だ、と強く思う。国道1号線に沿って東に向かう。 浜松町の交差点を右に折れる。(そうするとすぐに横浜だ、と勘違いする)歩きながら、藤棚商店街の名前をみる。あれ?こんなところが藤棚なのかぁ?さらに進むと京急の高架下を通る。このあたりから方向感覚がぐちゃぐちゃになりどこを歩いているのか分からなくなってきた。後で地図で見ると 横浜では、無駄に遠回りするコースになっていたことが分かった。さらに京急は、関内あたりで、線路が方向を変えているので余計に方向感覚が分からなくなっていた。黄金町、坂東橋を過ぎるとコースは左に曲がる、あまたの中の地図はぐちゃぐちゃ。 中華街の看板が右手に出てくる。深夜12時近くになるのに若い人がグループになって遊んでいる。都会に来た。まっすぐ歩けば大桟橋だといわれるが、方向感額がなく現実味がわかない。分かってきたのは、大桟橋の入り口あたりにきて。そこから象の鼻パークにある臨港線プロムナードの上を歩き 「きれいな夜景」を堪能した。さらに第二ASポートサイド公園で、一休み。ここでもシジミみそ汁をいただく。寒くなってきたのでダウンを着込み休憩もそこそこで歩きはじめる。

生麦、鶴見と歩き続け鶴見橋を渡り川崎に入る。ほどなく第3CPの稲毛神社に到着する。ここでも少し休んだ後で、六郷橋を渡ることになる。このころ2,3時になり睡魔が襲ってきている。橋を渡る前に、スタッフから橋を渡れば都内に入りますよと、言われる。これまでの道のりで、 歩いていると大抵10人程度の人が周りに歩いていて道に迷うことがなかったが、ここまで来ると一緒に歩いている人が1人だったり前後50mに人がいなかったりすることが出てきた。六郷橋を渡り歩いていると、先に進んでいる人の影が左に曲がっているのを見かけたが、すぐ前の人は 直進する場面があった。さて、困ったどっち行くのが正解なのか?スマホを取り出して確認すると左が正解で、直進している人の違いますよと言ってあげたかったが、スマホを見ている時間時にずいぶん先に行ってしまっている。ただ結果的には、双方の道は交わっていたので、 心配する必要はなかったが。
大森に入ってきた。この自分になると空が明るくなってきて、ヘッドライトのスイッチをきった。第一京浜(15号)に沿って歩いているので夜中でも結構車がいる事で、さみしさはない。途中トイレに行きたくなって、コンビニに入り、トイレ貸してもらえませんか?と聞くと、今の時間は貸していないですと 断られる。へーそんな時間制約があるのかと感心する。品川水族館が見えた。あれ?品川駅の付近にあったと記憶していたが、こんなところにあったのか。そういえば、品川駅は港区なのでここにあっても何の不思議はないと一人納得する。鈴ヶ森道路児童公園に到着する。ここが第3CPとなっていて トイレもあるので、ここで用を足した。シジミみそ汁をいただき再出発。

夜明け間近の鮫洲を歩く、そうかここが鮫洲か。地名としてはよく聞くがどこにあるかは知らなかった。青物市場、新馬場、北品川と進む度に地名が細かく変わっていくことで達成観がある。ついに品川の駅前を通過することに。もうすぐゴールのにおいがする。よくここまで来たもんだと自分をほめる。 品川の周りは、昔東京マラソンで走ったことがあった。その時は若かったなぁと懐かしむ余裕も。高輪ゲートウェイも遠くに見えてきた。まだ駅前がちゃんとできていないなぁ。第一京浜を渡り、札ノ辻を右手に曲がるとやがて東京タワーも見えてくる。歩いていると、PRESSのビブスをきた兄ちゃんに 声かけられる。「お疲れ様です」と気さくな挨拶を頂く。もう終わったら風呂に入りたいですよね、ビールを飲みたいという人もいるけどその前に疲れを癒したいですよね、と。私らは遊びで夜通し歩いているのに、あなたたちはいくら仕事と言えども、寝ずに写真を撮りまくるのは大変でしょうと ねぎらいを言葉をかけたいが、そこまでの元気が出なかった。また歩いていると、向こうからどこかのおじさんが声かけてきた。 「小田原から歩いているんですよね?時間はどれくらいかかったんですか?」と近所のおばさん風に聞いてきた。「昨日の朝8時からですから、22時間くらいです火かねぇ」。「ご苦労様です!」とねぎらいの言葉。ちょっとうれしかった。東京タワー手前で右折する。ここから、六本木ヒルズに向けて歩き通す。 青山墓地を右手に青山通りにぶつかると左折する。スタフの方がいてあと1キロと言われ、ゴールのにおいが実感として感じた。少し進み、外苑前の銀杏並木を歩くことになる。銀杏並木ではヘリテージカーがたくさん扱っているので、本当はよく見たい気持ちもあるが、ゴールを優先する。 足の痛さも限界をとうに通り過ぎている。ゴールの外苑軟式球技場に到着すると、大勢のスタフが迎えてくれて、ゴールのテープも用意してくれていた。やっと到着した。

ゴール地点の軟式球戯場は室内の形式の場所で、人工芝が敷いてある広い場所。ゴールの受付を行い、スポーツドリンクをもらい、完歩の証明書を頂き、預けている荷物を受けとる。一連の儀式を終え、はずは、そこに腰を据え休む。といってもすぐには座れないほどの足がガチガチになっていて、 手をゆっくりつきながら最後はドシンとおしりを着ける。会場で、スポーツ飲料を飲みたいが、この場所では飲食禁止。一呼吸できたので、我慢しながら着替えをする。水道もないし汗をぬぐうこともできない。あらかじめ用意していた濡れたタオルで体をふき、着替えをすますことで、ややすっきりした。 もう一度座り込んで、23時間50分の成績表を眺める。やっとここまでくる事ができた。途中何度もリタイヤも考えたが、先送りすることで、最後ゴールまでたどり着けることができた。まあ、よくやった。フルマラソンの完走時の時より、感動は少ない。歩きながらなので、感動もジンワリ来るものなのか。 一休みできたので、いそいそと帰ることにするが、最寄りの駅がどこか分からない。準備不足もいいところだが、スマホで探すと信濃町が最寄りで、どっち方面なのかもスマホで確認する。足が痛いので無駄な移動はしたくないが、歩かない事には帰られないので仕方ない。足を引きずりながら、駅までたどり着いた。 それから、自宅まで公共機関を使って帰るわけだが、足が痛いのと眠たいのとで、相当な時間がかかってしまった。家に帰ったのは12時少し前。あ~~、終わった。後は寝るだけ。お休み。

長々と書き連ねてきたが、この目的は今度また挑戦するときの情報として残した。また、帰った後で分かったが、xtremeのwalkは関西でもやっているらしくそれにも参加してみたくなった。 これは、当面家族には内緒にしておこう。