寅さん記念館


 元々私は寅さんはあまり好きではなかった。
 やくざ風の恰好をしてふらふらしている人間が元々好きではないのだが、それが小さな事で大暴れする姿は子供っぽくてなじめなかった。過去に寝正月を過ごしていた時、年初めの午後のTVで「男はつらいよ」を放映していた。別に見る番組もないことから、こたつの中で半分眠りながら「男はつらいよ」を見た記憶があった。食わず嫌いの私はそれから少しは親近感を持つようになっていた。
 2003年に仕事の都合から葛飾柴又の金町に単身赴任した。単身赴任と言っても電車で2時間あまりのところだから、いつでも帰宅できるわけであるが、何となく単身生活をエンジョイしたく、この金町を日々散策することを日課にしていいた。
 映画で出てくる帝釈天や江戸川土手をよくジョギングした。毎朝同じ時間で江戸川を走っていると大きな声で「おはよう」というおじさんに出会う。そしてか細い声のおばさんにも会える。大都会であるがここは下町であり人情の通った土地である。これらの暖かさと寅さんとが頭の中で入交り暖かい心持に感じるようになった。単身赴任の時、毎週自宅に帰っていた。自宅まで電車で2時間弱乗ることになり、暇つぶしに寅さんの映画をシグマリオンの端末に入れてみるようになった。片道で一話を見ることができるので丁度いい時間であった。
 今は単身赴任も終わり自宅からの通勤であるが、もう一度寅さんを見たくなったので、改めて1作から順に見始めた。今度はiTouchに入れて見ている。一度はすべてを見ているがもう忘れたので新鮮な気分で見ることができる。しかしダラダラ見るもの良くないので見た順にストーリーの概略くらいはメモっておきたく思いこのページを立ち上げた。

パッケージタイトルマドンナ あらすじ
0101
光本幸子
帝釈天の娘
 おやじとけんかして家出したままで久しぶりに柴又に帰ってきたところから始まる。 初めにできてくる寅さんは、青いチェックのブレザーにネクタイと黒い革靴で現れる。 帝釈天の娘に一目ぼれすることからいつもの物語が始まる。 さくらの見合いをつぶし大げんかになり行った家をでるが、出先の京都で御前様と娘にであい 再び柴又に帰ることになる。しかし、その娘も結婚することを聞き失恋で再び旅にでる。 さくらが結婚し、息子の満男を生むことになり、寅さんに似ていると話題になる。
0202佐藤オリエ
英語教師の娘
 満男と初めて顔を合わせる。が、そのすぐに再び旅に出かけようとしていた時、 昔の英語教師(坪内)に出合い家に上がりこんでしまい、ここの娘に一目ぼれする。 この家で食事をしているときに腹痛になり病院に担ぎ込まれたが、いつもの通りに大騒ぎをして 医師とけんかする。病院の食事が気にいらないと外に食事に出かけるがで無銭飲食となり 警察沙汰になる事で葛飾で大げんかとなり家を飛び出す。 京都で人生占いをしているところに坪内親子に出合い、「母親」を探し得いることを打ち分ける。 母親は連れ込みホテルの女将をしていたが、お金のむしんと思われ落胆して葛飾に帰宅する。 坪内が急死することで、寅さんが仕切る葬儀で娘と医師の中に気付き寅さんが失恋する。 ここからまた寅さんの旅が始まる。
0303フーテンの寅新珠三千代
旅館の女将
 寅さんの結婚話がストリーの始まりで、お見合い相手の元彼との縁を戻し結婚まで引き合わせ とらやで結婚式を挙げることに。ただし式に必要な費用はすべてとらや任せでまたひと悶着。 家を飛び出し行く先で、美人の女将の旅館に上がりこみ番頭役で住み込む。そこへとらやの 叔父叔母が訪れ騒動となる。 とらさんのほれ込んだ美人の女将は、恒例により結婚相手が現れて旅館を廃業にすることに なり、仲居さんから打ち明け話を聞いてショックを受ける。【2012/04/27】
0404新・男はつらいよ栗原小巻
幼稚園の先生
寅次郎が馬券100百万円を当て、叔父夫婦をハワイに連れて行くとの段取りがついて その当日、旅行会社の社長が旅費を持って雲隠れする事件があり結局ハワイ旅行は 中止となった。これがきっかけでまた大ゲンカとなり寅次郎は旅に出る。
1ケ月後旅から帰ると幼稚園の先生がとら屋の2階に下宿していて一目ぼれとなる。 楽しい日々もあまり長続きはせず、恒例によりそこに現れた恋人により寅次郎はまた旅 に出る事に。
失恋が決定的となり旅立つ直前に、暗い部屋で嘘寝をしているおいちゃん夫婦に残した 言葉。。
何だよう、すっかり年取ってしまって・・・ おいちゃん、おばちゃん毎度のことながらまた笑ものになってしまった・・ おらあ、旅にでるぜぃ また今度も何一つ恩返しのようなことはやってやれなかった。 その内、必ず良い目を見させてやるから、勘弁してくれ。 体だけは気を付けて二人長生きしてくれ。 春子先生(マドンナ)によろしくな、あばよ。
タイトルに新がつく事の意味はなんだろうか?
プロローグの後に流れるテーマソングの歌詞が違っていた。
♪どうせおいらは底抜けバケツ
分かっちゃいるんだ妹よ
入れたつもりがスポンのポンで何もせぬよりまだわるい
それでも男の夢だけは
なんで忘れて
なんで忘れているものか
いるものか♪♪
【2012/5/03】
0505望郷篇長山藍子
豆腐屋の娘
 寅さんからの電話に冗談まじりにおいちゃんの危篤を話したら本気に捉え葬儀屋まで呼ぶ始末で幕を開ける。 のぼるが現れて昔世話になった親分が体調が悪く寅さんに会いたいことを知り北海道までいくことのなる。
 やつれた親分に会い、息子に会いたいとの願いを叶えに務める国鉄まで出向き意を伝えるがヤクザで身勝手な親父には会いたくないと言い返され仕方なく帰ることにしたが、親分は手遅れでなくなった事を病院宛の電話で聞く事に。 葛飾に戻った寅さんは地道な仕事をする事を悟り仕事を探すがどこからも断られふてくされて江戸川の船で寝てたところ川下まで流され葛西までいくことになる。 そこで豆腐屋にやっかいになり、いつもの事のように豆腐屋の娘をマドンナとして見つける。 ここで汗水流しながら労働を続けていたが、ある日マドンナにずっとこの家にいてくれと頼まれプロポーズと勘違いし喜んでいたが実は言い名付けの転勤で家業の豆腐屋を続ける必要からの事と分かり失恋することとなる。【2012/05/06】
0606純情篇若尾文子
とら屋でアルバイト
長崎県五島に行く女性と縁あって一緒に家まで行く亊となる。女性はふがいない亭主に嫌気をさして実家に帰る途中であった。帰った実家では森重久弥ふんする父親から「帰る家があると思うから甘えて帰ってくるんだ。お前には帰ることろはないものとして亭主と一緒にがんばれ」、叱られる。寅さんもそれに納得するが、自分の事となるとそうもいかない。 そんな事があってトラ屋に帰って来た。そんな時、夫の暴カに耐えきれずトラ屋でバイトを始めたマドンナに一目ぼれをするが、亭主が迎えに来て例によって失恋となる。再びて旅に出るときにもう帰ってこないと言うがそうもいきそうにない。
ここで、印刷会社のタコ社長の家族が登場する。男の子供4人と女房が出てくる事が珍しいシーンであ。 【2012/05/07】
0707奮闘篇榊原るみ
青森の頭が悪い女
旅先で出会った、少し頭の弱い女性に惚れる物語。物語の始まりは寅次郎の母親が大阪から寅次郎を訪ねてくるところから始まる。まだ独身でいる事で親子げんかが始まり寅次郎は旅に出る。旅の出先で今回のヒロインである花子に出会う。寅次郎は花子の行動が気に掛りそばに置いておこうとするあまり、惚れてしまう。花子も結婚を口にすることで寅次郎は本気を出す。そんなところに、花子の先生が青森からあらわれて連れて帰る事になる。青森では学校の小間使いをして元気に過ごしているのを見てやっとあきらめることになる。【2012/05/10】
0808寅次郎恋歌池内淳子
喫茶店の女将
ひろしの母親の危篤電報が届けられ急遽帰省することになる。帰省したものの時遅く既に行ってしまったあとだった。生前父親は母親に気をつけていない事を気にしているひろしに対して寅次郎は父親と近づいてしばらくは暮らしを一緒にする生活が続く。父親から家族の暖かさを聞かされ、とらやに帰ることになったが、喫茶店を開いた後家さんと出会うことになる。それからしばらくは喫茶店通いが始まる。通っている間に後家さんが借金に悩んでいることが分かるが、何にも出来ない自分を見つめ旅に出るという落ち。今回は決定的な失恋の場面はなく、静かな失恋となる。
ひろしの父親がふと漏らしたフレーズを寅次郎が繰り返す。
夕暮れ時に田舎の畔道を一人で歩いている。リンドウの花が農家の庭に咲いている。電燈の下では家族が水入らずの晩飯をしている。そんな姿を垣根越しに見てる。ああ、これが本当の人間の生活なんだなあと思う。【2012/05/17】
0909柴又慕情吉永小百合
作家の娘
旅の途中で女性三人連と一諸になり、彼女ら三人は寅次郎と一緒に旅をすることで楽しい時を過す。その中に今回のマドンナである歌子(吉永百合)がいた。その後、葛飾に帰った寅次郎は他の二人と出会った事で、歌子が寅次郎に合いたい事を知る。
歌子は作家である我儘な父親とニ人暮らしをしており、歌子は自分の好きな人との結婚を許してくれない父の事で悩でいた。そんな折り、寅次郎と合う事になり、楽しい時間を過ごし自分の気が楽になる事で寅次郎に好意を示す。これでいつものパターンが始まる。歌子は自宅の父親に再度結婚の話を持ち込むが再び相手にされないことから、とら屋に夜逃げすることになり、歌子はさくらに悩みを相談する。さくらのアドバイスは、自分に素直になれと励ました。その言葉に勇気づけられた歌子は結婚を決め寅次郎の打ち明けて、寅次郎の失恋が決定的となる。
この回から、。おいちゃんの配役が、森川信(初代)から松村達雄(二代目)に変っている。【2012/05/21】
1010寅次郎夢枕八千草薫
幼馴染の美容師
とらやの二階に御前さんの知り合いの助教授が間借りすることになる。お決まりのように現れたの寅次郎は自分のいない間に部屋を貸されてしまう事に喧嘩となり、再び旅に出かけようとする。その寸前に美容院に務める幼馴染の千代(八千草薫)に出会い旅を取りやめる事に。お千代の存在で恋に目覚めた寅次郎であるが、横から入ってきた助教授もお千代に恋している事がわかり自分が仲を取り持つことと決心する。助教授の気持ちを打ち分けるためお千代との話しの場を設けたが、話し方がまずくて逆にお千代が寅次郎を恋している事を告白する。2人の中を取り持つ事で恋心捨てた寅次郎だったので事の顛末に力が抜けてしまった。事情を知らぬとらやの連中は助教授とお千代との仲がうまくいかなかったのはとら次郎の失態と思い込んでしまうが、何も言わずに寅次郎はまた旅に出かける。
1111寅次郎忘れな草浅丘ルリ子
リリー役
さくらがピアノをほしいと嘆いているときに寅次郎が勘違いしておもちゃのピアノを買ってくる。誰もが落胆するのを隠しているところを、タコ社長に馬鹿にされいつもの大ゲンカとなる。出先の北海道を旅していた時に列車の中で泣いていた歌手のリリーに初めて出会うい、到着した網走でまたリリーに出合いどちらもフウテンと知り慰めあうがすぐにわかれる。別れ際に名前を聞かれ、葛飾柴又の車寅次郎と名乗って別れた。真面目な暮らしが大切と網走で牧場で働くが休みなく働くことで体を壊しさくらが迎えに行くことになる。柴又に帰って来た寅次郎は、家族が居候とう噂したことに怒って家を飛び出す直後にリリーが訪ねて来て、旅に出ることを踏みとどまった。リリーはとらやの暖かい家族とひと時を過ごし気持ちよく帰って行った。そののち再びとらやを訪れたリリーはどの夜泊りますます家庭の暖かさを実感する。その後3度目に訪れた時は母親からお金をせびられ喧嘩をしたことで酔っ払った姿で夜遅くのことだった。その姿を寅次郎は優しく迎えたが、自分のことを分かってもらえないと嘆くリリーはその夜帰ってしまう。いつもの物語とは大きく違い物語は次回に続く、、、との結末である。【2012/06/01】
1212私の寅さん岸恵子
旧友の妹
とらやでは明日からの九州家族旅行を準備しているところに寅次郎が帰ってくるところから物語が始まる。寅次郎に嫌味を言われながら旅行に行った家族と一人で留守番する寅次郎の時間が過ぎる。留守番する寅次郎に毎晩電話するさくらに対して、待っている身のつらさを明かす。
旅行から帰ってきたさくらを見かけた寅次郎の旧友のでべそ(前田武彦)はさくらを追いかけとらやにたどり着き寅次郎と再開する。ひとしきり昔話に沸いた後で、でべその妹の家に行き、留守であった画家の妹りつこ(岸恵子)の書きかけのキャンバスを汚したことで後から帰ってきた妹に怒られ喧嘩となり飛び出してしまう。翌日りつこが昨日のことを謝りにとらやに来て、寅次郎の恋心がわき立つ。何度か会う内にますます心がりつこに向いてしまうが、りつこから自分は画家としてやっていきたい、と打ち明けられ寅次郎の失恋が決定する。恋に破れた寅次郎は旅に出る。【2012/06/02】
1313寅次郎恋やつれ吉永小百合
作家の娘
寅次郎が秘かに憧れる人を見つけ葛飾に帰り家族に報告した。喜んだとらやの家族に促され、タ  コ社長とさくらと一緒に島根まで会いに行く事になった。お目当ての女性は、亭主が蒸発したまま帰って来ない境遇だったが、さくらと共に再会した時にその女性は亭主が帰って来たことを寅次郎に笑顔で報告した。物語の最初で失恋話が始まっている。
 失恋を癒すために一人で旅に歩でた寅次郎の目の前に現れたのは作家の娘で親の反対を押し切って嫁いで行った歌子であった。歌子は亭主と死に別れ姑と一緒に暮らしていてつらい境遇であった。
寅次郎は歌子を残して柴又に帰るが、その事が気にかかり再び歌子のいる津和野に出掛ける瞬間に歌子がとらやにやって来た。 歌子はしばらく身をおく事になったが本当は、自分の父親と暮らすべきと、さくらが父宅を訪問しわけを話すが受け入れてくれなかった。歌子は今後のことを考えて就職先を探しているがどうするか悩んでいた。寅次郎にとって楽しい日々は続くがこれが永遠に続くこともは歌子にとってはよくない事とさくらに言い渡された寅次郎は、父親宅に押し掛けてたが話がまとまらずにそのまま帰った。その夜に父親がとらやに訪れてきて、親子の再開となる。父親は口下手で歌子に十分なことを言えない事を話し、娘が自分のうちを飛び出し嫁いで行ったことについては大変喜んでいると、今まで口にして話していなかった事を初めて娘に伝え親子は元の生活を取り戻すことになる。
 心に穴が開いた寅次郎は再び元の生活のために旅に出る。【2012/06/08】
1414寅次郎子守唄十朱幸恵
看護婦
 寅次郎が旅先で赤ん坊を受け取る羽目になり、とらやまでおぶって帰って来た。赤ん坊は風邪気味で病院に連れて行く事になるが、そこの看護婦として今回のマドンナである京子がいた (十朱幸恵)。診察後大したことはなかったが、夜勤帰りに赤ん坊の容態を気にした京子がとらやを訪れて来たことで、寅次郎と会い恋のはじまりとなる。
 その後、赤ん坊の父親が寅次郎を訪ねて来て連れて帰る事になり、赤ん坊騒動は落着となった。
京子は病院の看護婦仕事の傍らでコーラスを楽しんでいて、さくらを練習にさそったが同じく寅次郎も一緒する事になった。練習の間中ふざけた事をした事で練習が途中で中止となり、さくらに叱られた寅次郎はコーラスの主謀者である、八太郎(上條恒彦)宅まで酒を手に謝りに行く事になった。八太郎宅で恋ばなしとなり恋について寅次郎にハッパをかけられた八太郎は京子に打ち明けこれがきっかけとなり二人は結婚する事になった。 これで物語は終盤を迎えふたたび旅に出る事になる。【2012/06/09】
1515寅次郎相合い傘浅丘ルリ子
リリー
とらやにひょっこりリリーが訪ねて来て離婚した事を知らされる。本当は寅次郎に会いたかったが果たせなく帰ってしまう。家出している兵頭<パパ>(船越英治)という男と一緒に旅をする事になった寅次郎。屋台のラーメン屋にいた時に偶然にリリーと会う事になる。ドラマである。ここから3人で旅をする事になる。小樽で昔のパパの恋人を探すのを手伝い再開する事ができたが、別れ際に寅次郎とリリーは男女の気持ちの事で口論となり喧嘩別れとなる。 これで一旦帰宅したリリーと寅次郎がとらやで再会する事でお互いの溝はなくなり、リリーはとらやにしばらく身をおく事になる。まるで夫婦のような生活がつづく。そんな時、さくらがリリーに寅次郎と結婚しては、、と訪ねリリーもうなづいた事で、ちょうど仕事から帰って来た寅次郎にさくらが告げると、冗談だろうと話しを打ち切ってしまった。ここに寅次郎のひねくれた性格があわられている。物語はこれでエンディングとなるが切ない終わり方だ。【2012/6/16】
1616葛飾立志篇樫山文枝
御前様の親戚
とらやに山形県の女学生(桜田純子)が寅次郎を訪ねてやってきた。女学生によると寅次郎が自分の父親だというのであった。そこに帰ってきた寅次郎、話を聞くと実は寅次郎は父親ではなく昔の母親の知人であった。かつて寅次郎が旅をしていた時に無一文になって食道に飛び込み食事をご馳走になった事があった。これを恩に、毎年お金を添えて手紙を出していたとのことであった。
 場面が変わって、前様の親戚の方が2階を借りたいととらやにやってきた。借主は大学の考古学の研究室に務めている筧礼子(樫山文枝)。寅次郎は勉強がしたいといつもの癖が出て、先生に教えてもらうことになった。しかしいざ勉強となるとジッとしていられない性分である。
 大学の教授がとらやにやってきた。教授は独身で来た目的は分からなかったが寅次郎から恋について教えを説いてもらい、その時から師と呼ぶようになった。考古学チームととらやチームで野球をやった帰り道、教授は筧に恋文を送る。筧はその日から元気がないように見えたが、実は求愛されたことで結婚を考えることのになり悩んでいたのであった。寅次郎はこの話を打ち明けられ自分のことを考えるようにと励ますことになる。
筧はプロポーズをいったん断り、教授は気落ちして旅に出ることに。寅次郎も失恋したことで旅に出ることになる。旅先で一緒になった二人は喧嘩しながら旅をしていた。【2012/06/24】
1717寅次郎夕焼け小焼け太地喜和子
芸者
飲み屋で無銭飲食をしていたおじさん(宇野重吉)を寅次郎が拾ってきて、一夜の宿を取らせてやった。礼も言わずに出て行ったと思ったらウナギを食ってその夜また帰ってきた。その翌朝、寅次郎に「よその家にきたからは遠慮するように」と認められた。実はそのおじさんは池ノ内青観という有名な絵描きだった。寅次郎が播州で仕事をしていた時に池ノ内青観も龍野市に招かれていたところに顔を合わせることになる。歓迎会を開いてくれた市の催しをよそに青観は龍野の古い街並みを通り古い知り合いの家へ訪れていた。寅次郎は歓迎会で知り合った芸者のぼたんに惚れていて、柴又まで訪ねてきてくれた。ぼたんが柴又に来た理由は人に貸した金を返してもらう事が目的だった。貸した借金の返済が叶うようにタコ社長と一緒に先方に出向いたが、無残にもかなわなかった。寅次郎は先の青観に絵を描いてほしいと頼むが何ともならずにぼたんは帰宅の途に。寅次郎もまた旅に出た。その後、旅先で寅次郎は旅先でぼたんに会い、青観がぼたんに絵を送ったことを知った。
「人生には後悔はつきもの。ああしておけばよかった、どうしてあんなことしたのか。。。」【2012/07/08】
1818寅次郎純情詩集壇ふみ
満男の先生の産休代行
満男の先生が産休で代りに来た臨時の先生(檀ふみ)が家庭訪問に来ている時寅次郎が帰って来た。ひと目ぼれし先生との話Lを台無しにされた博とさくらは寅次郎とけんかとなり、寅次郎はふたたび旅に出た。旅先で旅役者のー行に出会い大盤振る舞いをするが、結果無銭飲食した事からさくらが迎えにいく事になる。 満男の先生の母親は世間知らずのお嬢様育ちであり、長い間の闘病生活が続いていたが最近退院し自宅療養中であった。寅次郎は母親にぞっこんになり、時間が有れば自宅を訪ねて楽しい時間を過ごしていたが病気が悪化しする。見舞いに行った寅次郎は母親に会う事が出来なかったが娘から『とらやで食べた芋の煮っころがしをもう一度食べたい』と言っていたとの事を聞いて、自宅途中の八百屋で袋いっぱいのじゃがいもを担ぎ帰り、さくらにすぐ作るように伝えた。しかしそれが出来上がるまでには逝ってしまう事になる。娘からは、晩年の残り時間を楽しく過ごせた事、母親も寅さんに恋を感じていたのではとの事をと娘に聞かされる。【2012/07/28】
1919寅次郎と殿様真野響子
殿様の義娘
 寅次郎と旅先の旅館で一人旅をしている女性鞠子(真野響子)と出会い、同じ東京出身であることで話が合う。 翌朝、女性と別れ旅を続けている最中に500円札を風に飛ばされて、藤堂という老人に拾われる。寅次郎は御礼にラムネをごちそうした事から寅次郎を自宅に招いてくれた。藤堂は伊予のお殿様で、親の反対を押し切り結婚し勘当した息子がいた。息子はすでに死んでいるが、死に別れた嫁の鞠子に会いたい一心で東京出身の寅次郎に探してほしいと頼む。頼まれたらいやと言えず勢いで安請負をした。藤堂のお殿様は寅次郎に頼んだことで、いてもたってもおられず、10日もしない内にとらやに状況を確認するため上京した。寅次郎は3日もすればみつけると見栄を張ったのである。そこにひょっこりかえってきた寅次郎に殿様はつめよるが約束した事も忘れていたのであった。反省して、寅次郎は何日か「鞠子」を探したが見つからず、諦めかけた時あらわれたのが旅先で出会った女性鞠子であった。それが殿様が探し求めていた女性だったことがわかり話は急展開。早速お殿様をとらやに呼び、息子が世話になったことをお殿様がお礼をいう。お殿様と鞠子がとらやから帰った後、お殿様から令状をもらい良ければ鞠子と寅次郎との婚姻を希望することが書かれていた。有頂天になった寅次郎は鞠子の呼び真意をたずねるが、現在働いている職場の人に恋い焦がれている事を打ち明けられる。 【2012/6/23】
2020寅次郎頑張れ藤村志保
ワット君(中村雅俊)の姉
とらやに下宿しているワット君(中村雅俊)のいつも通っている食道で働いている女性幸子(大竹しのぶ)との恋事情に口を挟んだ寅次郎であったが、話しの流れの中で振られてしまったと勘違いし自殺騒ぎまで引き起こすことになった。ワット君は居ずらくなり故郷の平戸島に帰ってしまう。寅次郎は失恋を案じて平戸島までに行くことになるがそこにいた彼の姉にぞっこん惚れてしまう。のちにワット君は振られていないことがわかり再び東京に戻ることにしたがいっその事で姉も一緒に東京に行き幸子に合わせることにした。寅次郎は一人で平戸島に残り留守番をするが東京のことが気にかかり、一人で東京に戻ってしまいワット君らと再会する。寅次郎は姉にぞっこんでありそれを感じたワット君が姉に「結婚する気がないならはっきり言うべき」とくぎを刺されその一部を寅次郎の耳に入り寅次郎はそっと一人旅に出る。恋話の中心が自分ではなくその周りに転移し始めて来たストーリーであった。【2012/07/29】
2121寅次郎わが道をゆく木の実ナナ
さくらの旧友のダンサー
熊本でであった留吉(武田鉄也)に人生のなんたるかを教える寅次郎は、宿泊した旅館代も払えずさくらに金の無心をする始末である。すっかり信用を無くした寅次郎はさくらの旧友であるダンサーの奈々子(木の実ナナ)に会い一目ぼれとなる。奈々子は10年間も付き合っている彼氏がいるが踊りを続けたいとのことで一旦は結婚を断るが、かあれに未練があり結婚することとなる。またしても恋敗れた寅次郎であった。【2012/08/01】
2222噂の寅次郎大原麗子
とらやのアルバイト
人手が足らないと職安に求人を出したとらや。一方、寅次郎は旅先で博の父親に出会い、毎日大騒ぎをする有様であったが、そんな中で寅次郎は父親に今昔物語の話を聞かされる。寅次郎と同じ境遇の主人公の話しを聞かされるが、結局は仏門に入り反省するとの欠滅を聞かされ、ひどく反省する寅次郎であった。とらやでは、職安からの案内でとてもきれいな従業員、荒川早苗(大原麗子)がやって来た。そこに旅先から帰ってきた寅次郎と顔を合わすことになり、いつものパターンになる。荒川は目下離婚協議中であったが、従兄の「はじめ」を仲介して離婚届を出すことになった。晴れて独身となった早苗は新しい家も見つけとらやに務めだすようになった。従兄の「はじめ」は、急に仕事が見つかり小樽に帰ることになりとらやの人に心を打ち明ける。これをきっかけに早苗は従兄を追い小樽に行くことになる。【2012/08/05】
2323翔んでいる寅次郎桃井かおり
田園調布の娘
北海道を旅している時に出会った入江ひとみ(桃井かおり)と出会い、暴行されそうになったところを助ける。その後旅から帰った入江は政略結婚をする事になるが、結婚式の最中に自分が不幸だと感じ周りの制止にも関わらず途中で逃げ出してしまう。逃げ出した入江はタクシーでとらやに飛びこんだ。おりしも寅次郎が旅先から帰って来たところで、入り江と再会となり境遇を察し、とらやでしばらく身をかくまう事にした。それから楽しい時間を過ごす事になるが、そのうちに逃げ出た結婚相手であった小柳(布施明)に再会する事になる。小柳結婚式の騒動の後家を飛び出し安アパートに独り住まいで生活をしながら入江の事を考え続けていた。その後も小柳は入江に会い続け、次第に小柳に心を惹かれていって、結婚を決意していった。寅次郎はいつものように旅に出る準備をすすめたが、二人の仲人を頼まれていた事から旅を断念した。二人の結婚式は質素であったが心から楽しく感じた入江だった。【2012/08/10】
2424寅次郎春の夢香川京子
塾の先生の母親
外人が葛飾に現れた。ビタミン剤のセールスのためにアメリカからやった来たが、日本の物価が高く普通のホテルには泊まることができないので、しばらくとらやに宿をとっていた。 そんなときにいつものように現れるのが寅次郎である。満男が習っている英語の先生(林寛子)のそのは母親(香川京子)にぞっこん惚れた寅次郎は、事あるごとにそのうちに行くことになった。アメリカ人のマイケルは毎日のようにセールスに行くが商売は今一つ。マイケルは商売のために関西に出掛けたがなかなか売れない。ふとしたことで訪れた芝居小屋で蝶々夫人をやっていて、マドンナのお蝶さんの顔からさくらを連想して、再び葛飾に帰ってきた。マイケルは実家から送られてきた手紙でアメリカに帰ることを決心した。英語の先生の家では長い間船に乗っていた古くからの知り合いがふと訪れてきたことから寅次郎は失恋をすることになる。マイケルも寅次郎もまた新たな旅立ちとなった。【2012/08/13】
2525寅次郎ハイビスカスの花浅丘ルリ子
歌手
博が街でリリーに出合い、寅次郎に会いたいといっていた。その後寅次郎が帰った来た時にリリーから速達が来て沖縄で病院にいるとこのであった。寅次郎はいやな飛行機に乗って沖縄に行くことに。 寅次郎が看病することでリリーは元気を取り戻し退院することができた。その後、家を借りて療養をしながら寅次郎と一緒に静養を続けていたがいつまでもこんな生活は続かない。本当は所帯を持ちたいリリーに対して鈍感な寅次郎に嫌気がさしていた。リリーは仕事を探しに街を探す一方、寅次郎は毎日プラプラ遊んでいて、リリーが事に及んで求婚めいたことを言っても寅次郎は照れくさく断ってしまう。ついに二人は喧嘩し、二人は別れてしまった。一旦柴又に帰ってきた寅次郎をに対して事の顛末を聞かされた家族は寅次郎を責めることになる。
リリーがとらやにやって来て再会をする。つい先日の求婚話も忘れてしまったように馬鹿話をすることになり、とらやのみんなやきもきする。お互いに心は通じているのだが素直な気持ちを打ち分けれずそのまま別れることになる。【2012/08/04】
2626寅次郎かもめ歌伊藤蘭
的屋の娘
さくら夫婦が家を買った。小さな家だが精一杯の努力をした結果だった。寅次郎は旅先の北海道で知り合いの死を知り線香をあげに奥尻島の家を尋ねるが、いたのは娘のすみれ(伊藤蘭)だけだった。すみれは寅次郎に東京の学校に行きたいとの希望で一緒に柴又に帰る事になった。 すみれはとらやにしばらく身を置き働きながら定時制高校に通う事になる。寅次郎も一緒に学校にいったりするようになる。 そんな時、すみれの彼氏が奥尻の実家を訪ねてくるが誰もいない事で前の勤め先を訪れ行き先を探り東京まで会いにくる。もともと嫌いではないすみれはせっかくの訪問を歓迎し一夜を明かす事になった。その夜はスミレを待ち続け夜を明かすことになった寅次郎。翌朝帰ってきたスミレに言いよる寅次郎であったが、結婚する事を打ち明けられる寅次郎であった。 『お前、幸せになれるのか?もしなれなかったら承知しないからな。』こう言って寅次郎は旅に出て行った。【2012/8/22】
2727浪速の恋の寅次郎松坂恵子
芸者
瀬戸内海の小島で墓参りをしていた芸者のふみ(松坂恵子)に出会う。ふみは大阪に住んでいて祖母の葬儀で島に来ていた。ここで一旦二人は別れることになる。場所は変わり大阪に商売に来た寅次郎。知り合いの安宿に身を置いて商売をしていたがなかなか売れない。そこでふみに再開する。それからしばらくは大阪で楽しい日々を過ごすことになる。ふみにはたった一人の弟がいる。小さい時に分かれたままであることを知り、さっそく会いに行くことになったが、会いに行くと数日前に死んだことを知る。落胆したふみは当日の仕事もままならず、酒に身を任せてしまった。 その夜に寅次郎の安宿にもぐりこんだが寅次郎は気を利かせて別の部屋で夜を明かせた。これが気に入らなかったのかふみは書置きを残して早朝出て行った。気を落とした寅次郎は柴又に帰ってきたが元気になれなかった。ふみが柴又にやってきた。ふみは芸者をやめ大阪を引き上げることにした。大阪に修行に来ていた対馬の板前と結婚することになっていて、それを聞いた寅次郎は二度目の落胆をすることに。【2012/8/24】
2828寅次郎紙風船音無美紀子
的屋の女房
夜明駅(大分県)で降りた寅次郎、商売の先で、昔の的屋仲間の常三郎の家内の光代に出会う。本人は病いで自宅にいるとのことで、寅次郎はは見舞いにいく。病は相当悪く余命1カ月と医者に宣告済みで、本人を見舞った時に、残った女房が気にかかり、寅次郎に後を頼む約束をした。のちに亭主をなくし東京に移り住みとら屋を訪ねて来た。寅次郎は結婚してくれると信じ込んで家族にも所帯を持つと言いふらしていたが、最終的にはそうならずに終わってしまうストーリー。『寅さん、うちの亭主が死ぬ間際に、後の事は寅次郎に他人でいると聞いたが、本気にしていないでしょうね?』『病人の言う事だから適当に相槌をうっていたのさ』『なら、、いいわ有難う。本気でいたら申し訳なかった』といつものように悲しい結末となる。途中で岸本佳代子も出てきてにぎやかなストーリーとなっている。【2012/8/29】
2929寅次郎あじさいの恋いしだあゆみ
陶芸家の女中
加能作次郎という有名な陶芸家と出会う。鼻緒がきれて困っているところを寅次郎が助けた事でご馳走になり宿をいただく事になった。ここでお手伝いをしていたかがりさん(いしだあゆみ)にあう。かがりは、もとより作治郎の弟子で親しくしていた男性がいたが、その男性が訪ねてきて、結婚する事の報告をした。作次郎ももとよりかがりと結婚する事と信じていたため驚き、かがりにたいして「泣きついてでも自分の幸せを放すな」とハッパをかけるがこれがきっかけとなり、かがりは故郷の丹後にかえってしまった。寅次郎は後を追い丹後に会いに行った。かがりは快く迎えてくれ宿を準備してくれた。翌朝、寅次郎はかえることになるが見送ったかがりは何も言えずわ別れることになった。「寅さん、もう会えないのね」と一言言うのが精一杯だった。とらやにかえった寅次郎はは、その後こころを病み寝込んでしまった。そんなおり、かがりが友人と共に団子を買いにとらやを訪れ、帰り際に週末鎌倉で待っている事を付文で告げる。 喜び勇んで鎌倉に行ったが、お互いに何も言えず時間ばかり経ってしまう。「とらさんに会ったら言いたいことがいっぱいあると思っていた。今日のとらさんは、なんか違う人みたい。私が会いたかったとらさんは、優しくてたのしくて自由で、、あれは旅先のとらさんだったのね。今はやさしい家族の中にいるんだものね」。東京に帰りながら涙した寅次郎であった。とらやに帰り、また旅を始めるのであった。【2012/9/11】
3030花も嵐も寅次郎田中裕子
デパートの女性
寅次郎は旅先の大分で行きつけの旅館に泊まった。そこに先客で、昔母親がこの旅館の女中をしていたと言う青年三郎(沢田研二)がいた。三郎の母親は旅館をやめ病いに倒れたが口癖のようにここの旅館の温泉を飲んだら病いは治ると言い続けていたがそれは叶う事なくあの世に逝ってしまった。旅館の主人は不憫に感じ寅次郎と共に弔いを設けた。そこに今回のマドンナである蛍光(田中裕子)がいた。三郎は蛍子に一目惚れする。旅館から旅立った蛍子と寅次郎に途中で出会い一時をたのしく過ごした。別れ際に三郎は蛍子に付き合ってくれと言うが話が突飛すぎてその時はそのまま別れた。寅次郎と三郎は一緒に車で東京まで帰る。蛍子は一流デパートに務めていて、三郎は動物園のチンパンジーの飼育員をしていた。三郎は東京に帰っても蛍子が忘れられなくて、寅次郎に仲介を頼むが叶えられず、三朗は幻滅してしまった。
寅次郎は家族からそれについて避難されそののち二人をとらやへ招き寄せ仲を取り持った。二人は連れ添い江戸川を散策するが言葉が進まず二人の間の距離はあまり縮まらないまま。ふたたび蛍子をとらやに呼び話を聞くことになった。家族ともうまくいかず、三郎ともうまくいかない。蛍子は三郎との事について悩んでいた。そんな折り蛍子が三郎の動物園を訪れ話をする時間を作った。三朗は観覧車の中で結婚を約束した。二人揃ってとらやに報告にいくが一足先に寅次郎は旅に出た。【2012/9/19】
3131旅と女と寅次郎都はるみ
歌手
演歌歌手の京はるみ(都はるみ)が今回のマドンナ。公演先の新潟で、嫌気がさして逃亡してしまう。同じ頃旅をしていた寅次郎も新潟にいて丁度漁船に乗って佐渡に渡るところであった。はるみは一緒にに佐渡へ渡りたいと同乗を申し出た。佐渡では民宿に宿をとり静かな時間を過ごしていた。しかしそれもつかの間で、はるみの行方を探していた事務所関係者に見つかってしまう。はるみは別れ際に例を述べ、楽しかった事を告げる。寅次郎はこれがきっかけでならぬ恋に溺れてしまう。恋の病いの中、はるみがとらやを訪れてくれ大騒ぎになる。こんな時にはるみは恋をしている事を寅次郎に打ち分けた 。【2012/9/23】
3232口笛を吹く寅次郎竹下景子
寺の娘
寅次郎は旅先で備中高梁にある博の父親の墓参りをした。墓参りの帰りがけで寺の住職と出戻りの娘(竹下景子)と出会う。住職は法事でご馳走になり、いい機嫌であり寅次郎をお寺に招いた。寅次郎も娘に一目惚れしお茶を一杯だけとの条件で寺に上がるが予想通り数日間に亘り世話になる事に。寅次郎は寺で坊主坊のまねごとをしながら時間を過ごす。そのうち住職は娘に寅次郎と結婚をするように進言するがそれを聞いてい寅次郎は急に葛飾へ帰ってしまう。追いかけ娘は葛飾までやってくるがそれ以上の展開はなく娘は帰り、寅次郎はまた旅を始めるのであった。【2012/09/23】
3333夜霧にむせぶ寅次郎中原理恵
理髪店の娘
旅先の釧路の床屋にいた時、仕事を探してる女性(風子:中原理恵)やってきた。この床屋では仕事がなく他を探すことになった。風子と再び街中で会い話しかけた事がきっかけで旅を一緒にすることになる。風子はこんな寅次郎の生活に憧れて一緒に旅を続けたいと願うが、タカギの生活をするように説得される。嫌気がさして寅次郎と別れサーカスのバイク乗りと付き合い東京に行ってしまう。風の便りで風子が東京でヤツれてお金に困っている事を知り、いても立ってもいられなくなった。そんな折り、サーカスのバイク乗りがとらやにやってきて、風子が寅次郎に会いたいとの事付をする。寅次郎はサーカスのバイク乗りから風子を開放させトラ屋の2階に連れてきて看病をさせた。元気を取り戻した風子は、巡業にいく予定のサーカスのバイク乗りに会って話をつけようと出掛けようとしたが先回りして寅次郎がバイク乗りと話しをつけたと聞き、「とらさんは関係ない事」と怒り家を飛び出してしまった。そののち、しばらく釧路の実家に帰っていた風子は良い縁談話しが有りトントン拍子で結婚する事になった。博とさくらは結婚式に招かれそこに旅先から寅次郎も加わった。【2012/9/26】
3434寅次郎真実一路大原麗子
課長さんの奥さん
旅先から帰ってきた寅次郎は毎度のように家族と大喧嘩をして、柴又の飲み屋で酒を飲んでいた。手持ちの金がなく困っているところを知り合った会社の課長さんに奢ってもらう。翌日、お礼をするために会社まで出向くが、忙しくて会ってくれたのはよ夜遅くになって。それからまた飲みに行きその日は課長さんの家がある牛久沼で朝を迎えた。そんな日、課長さんは朝早くからよる遅くまで働きづめでノイローゼになり家に帰ってこなかった。課長の奥さん(大原麗子)は寅次郎に相談してはみたがこれと言って策はない。寅次郎は沈んだままの生活ではと家族をとらやに招き食事を共にする。そこで、とらやの暖かさ触れ改めて家族とは何かを考えさせられた奥さんだった。そんなある日、鹿児島の実家から課長さんを見かけたとの情報が入り急いで探しにいく事としたがこれに寅次郎が一緒を申し出た。鹿児島では実家を起点に方々を探すが結局見つける事ができなかった。 葛飾に戻った寅次郎は、いつしか心の中で課長さんが戻ってくれなかったらいいと思うようになり、そんな自分が嫌になっていた。嫌気がさして旅に出ようとしていた時、課長さんがとらやに現れた。寅次郎は課長さんを連れて牛久沼まで送って行きそのまま旅にでてしまった。【2012/09/30】
3535寅次郎恋愛塾樋口加奈子
老婆の娘
長崎の五島で商売をしていた寅次郎であったが昼飯を食べている時に老婆が道で転ぶところに出くわした。寅次郎は手を取り自宅まで連れて帰るがこれを喜んだ老婆は御礼にと酒を振舞い一夜の宿を与えてくれた。ところがその夜に運悪く逝ってしまう。不憫思い、後の面倒を請負い墓穴までほった後身を引いた。帰り掛けに、東京に住んでいる孫娘からお礼をいわれる。孫娘の江上若菜(樋口可南子)は東京で独り住まいのアパートに住んでいて失業中のみであった。寅次郎は東京に帰ったら祖母の話を聞かせて欲しいとの若菜の願いに答えてアパートにやって来た。丁度、若菜がいない事から、からかい半分で階下の苦学生にちょっかいをかける。実はこの苦学生は、若菜の事が好きで彼女の事を考えると弁護士の勉強がてにつかなくなってしまう。こんな二人の間に入った寅次郎は二人の中を取り持とうとしたが、デートの途中で寝てしまった苦学生に本気さが足らないと、ハッパをかけるつもりで叱咤したが逆に落ち込んでしまい実家に帰ってしまう。さらに自殺の可能性が有り、若菜と寅次郎は実家の秋田に飛んで行きすんでの所で見つけ、若菜も恋している事を打ち明ける。【2012/10/03】
3636柴又より愛をこめて栗原小巻
弧島の教師
社長の娘のあけみが家出をして行方不明になった。社長はテレビの家で捜索のコーナーで涙の放送をした事であけみからとらやに電話が入った。これ以上探さないでと。下田にいるが寅さんに会いたいと。そこに帰って来た寅次郎、取り付く暇もなく、下田に向かった。古い知り合いを辿りあけみをさがしあてたが、帰りたくないとの要望でしばらく旅をする事になった。旅の行く先は下田沖の島。乗った船に乗り合わせた同窓会目的の若者と気が合い迎えに来た綺麗な先生(栗原小巻)にも一目惚れし、そのまま一緒に旅館に上がり込んでしまう。一方、あけみは下船はしたものの寅次郎からは忘れ去られ一人取り残され、旅館から荷物をとりに来た若者と一緒に同じ旅館に向かう。寅次郎は同窓会にも参加していい気分となる。翌朝あけみは朔日の旅館の若者に島を案内してもらいついでに求婚を受ける。これを反省し東京に帰る事を決心するが、寅次郎は泣く泣く買える事にした。東京に帰ったもののセンセが忘れられなく寝込んでいたがいつ迄もそうしておれなく旅に出かける決心をした時、先生がとらやを訪れてくれた。寅次郎は喜んだが、先生には死んでしまった親友の夫と子供の知り合いがいて、東京に来る度にあっている。そして今回もあっている間にプロポーズされる事になり、結婚を決意してしまった。翌日先生は調布飛行場から島に帰る予定で、寅次郎が見送り来てくれた際に顛末を話したことで失恋が確定し寅次郎はそのまま旅に出る事になる。【2012/10/17】
3737幸福の青い鳥志保美悦子
旅芸人の娘
筑豊の炭鉱後を旅していた寅次郎、昔贔屓にしていた旅芸人を訪ねると既に他界していて娘にはあうとこができた。名前は美保(志穂美悦子)といい、バイクに乗った元気な女性であった。仏壇に参り別れ際に美穂が言った.今欲しいものは「青い鳥だ」と。 寅次郎が帰ったあと追いかけるように美保が上京して来た。しかし寅次郎はまだ帰っておらず会えないでうるうちに熱を出して道端に座り込んでいる所を看板屋の健吾(長淵剛)に助けてもらい、宿の世話にもなった。寅次郎がとらやにかえって来る頃美穂はとらやを訪ね寅次郎に会う事ができる。喜んだ寅次郎は、美保のために職を探していたが夕ご飯で頼んだ出前の親父のところで人を探していて渡りに船で職が決まった。美穂はお礼を言いに健吾を訪ねたがちょっとした事で喧嘩をして美穂は帰ってしまった.健吾はただ謝りたくて美保を探してとらやまでたどり着いた。なにもしらない寅次郎は若い青年である健吾と向かい悩み相談に乗っている時に美穂が出前をとらやにもってくる。鉢合わせた二人はまた喧嘩となり、健吾が飛び出してしまう。しゅんとしている美保に向かって、早く行ってやれと後を追うように促す。 寅次郎は旅支度を始め、さくらに自分が保証人として書いた婚姻届を手渡したびに出て行った。【2012/10/24】
3838知床慕情竹下恵子
獣医の娘
北海道阿寒の新緑の中で寅次郎は旅をしていた。行きずりにであった獣医(三船敏郎)に車で近くの駅迄乗せて行ってもらった。獣医は寅次郎が気に入り自分の家に招き入れた。獣医は独身の一人暮らしで、娘が1人いるが駆け落ちして飛び出してしまっている。寅次郎が厄介になっている時にその娘である倫子(竹下景子)が離婚してかえって来た。父親は勝手に出て行った事を理由に娘を迎えるのを拒否していたが、時間ともに気持ちは和らいだ。父親は近所に住んでいるスナックのお母さんが気に入っているが、正面切って言えるような性格でもない偏屈者である。倫子は生活していた東京の住まいを整理するために上京しとらやにも顔をのぞかせた。その頃スナックのお母さんは獣医の父に対して今の店をやめて妹の住んでいる新潟に引き上げる事を打ち明けた。その後、街の若者は倫子が帰って来た事でバーベキューを開催しその席上に父親とスナックのお母さんが同席することに。お母さんは、根室を離れる事を告白するが父親は酒の力も借りて自分が惚れている事を告白する。ほかの若者は倫子が1人になるので可哀想だと酒の勢いで寅次郎に倫子と結婚する事を進めるが寅次郎は憤慨して根室から離れてしまう。恋も終る。【2012/11/1】
3939寅次郎物語秋吉久美子
化粧品のセールス
とらやに子供が寅次郎を宛に訪ねて来た。実は寅次郎の知り合いの子供だった。父親が死ぬ間際に寅次郎に面倒を見てもらえとの言葉で息をひきとったとの事で郡山からはるばる1人でやって来た。母親はずいぶん前に生き別れていて消息はつかめない。そこに帰って来た寅次郎は生き別れになった母親を探しに子供と一緒に和歌山までいく事に。ところが当てにしていた旅館からは既に辞めていた。その夜、子供はひどい熱を出して隣の部屋にいた女性(秋吉久美子)に世話になり何とか元気なるまで回復することができた。その間、お父さん、お母さんとお互いを呼び合う仲にまでなった。その時のを思い出して二人が語る場面があった。子供が回復した時の事を思い出して。。「胸の奥から冷たくてきれいな水が音をたてて流れてくるようなそんな幸せな気持ちがした」。やがて消息不明になった母親の消息が分かり寅次郎と子供は会いに行くことになり、二人は別れることとなった。「私の人生粗末に使ってしまった。」と別れ際に声を出してなくかあさん。そばでなだめる父さん。寅次郎は子供と一緒に賢島で母親に会うことができた。寅次郎の恋も終わった。【2012/11/03】
4040寅次郎サラダ記念日三田圭子
小諸の医師
小諸に来ている。バス停でで会った老婆と話をするうちに一晩の宿を世話になる事に。実はこの老婆は病院を抜け出し実家に戻っていたところで、翌日病院の医師(三田圭子)が迎えに来た。老婆は老い先短くこの家で死にたいと病院に行く事を拒んだが寅次郎に促され仕方なく戻る事になった。家を出る間際になって、見納めになると涙を流した。病院に戻りはすっかり元気をなくしてしまう。一方、医師は単身長野に来ており東京の実家には小学生の息子が自分の母親と暮している。寅次郎はその医師と親しくなり交流をする事になり、姪の由紀(三田寛子)と顔を合わせる。由紀は早稲田の学生で、その後寅次郎は葛飾に帰った時に大学迄由紀に会いに行く。こんなこともありますます親密さを深めていた時、前出の老婆が危篤状態になり寅次郎に会いたいと言っているとの知らせが届き大急ぎで小諸迄向かうが間に合わなかった。医師は無理やり自宅から老婆を連れ出した事をひどく後悔し病院をやめたいと院長に告白するが説得される。「病院はお前を必要としているし、些細な事で悩んでる暇はない」と。こんな経緯を知ったのか寅次郎はそっと身を引きまた旅に出た。旅に出る直前、由紀の作ったサラダを食べ「うまい」と言って旅に出たことからサラダ記念日と言われているとか。。。
この回では、はじめの田舎芝居がなくいきなり物語が始まっている。この回から「とらや」の屋号が「くるまや」に変わっている。【2012/11/06】
4141寅次郎心の旅路竹下景子
ウイーンの旅行ガイド
大都会の会社務めをしていたサラリーマン(柄本明)が仕事につまづき自殺を図る。これを救った寅次郎はこの男の面倒を見るために旅館に宿をとり面倒を見る。親身になって話し込むうちに一緒にウイーンに旅をする事になる。ウイーンに行った二人は、サラリーマンは音楽や美術に熱心になるが寅次郎はトントその気がなく何時の間にか寅次郎はサラリーマンとはぐれ日本旅行団体に紛れ込んでしまった。その時にツワーコンをしていたのが日本人の久美子(竹下景子)であった。 久美子は寅次郎の世話をするが行き場を忘れた泊まっているホテルを探す事ができず知り合いのマダムに相談しホテルをさがしてもらった。マダムはオーストリア人と熱い恋愛の末結婚したが先き旅立たれた未亡人で3年前の雪の日に久美子と出会い金銭面でも世話をする事になった。寅次郎と久美子はオーストリアの観光地を旅行しながら日本の事を久美子に聞かせ久美子もそのうち日本に帰りたくなっていた。久美子には親しい男性がいて帰国の気持ちを打ち分けるがその時は引き止られずますます帰国の思いが強くなった。帰国の日飛行機に搭乗する直前に久美子の彼氏が引き止めにやって来て熱い思いを打ち明けオーストラリアにとどまる決意をした。【2012/11/12】
4242ぼくの伯父さん壇ふみ
泉の妹
満男の物語である。浪人生活を続けているが、下級生だった泉(後藤久美子)の両親が離婚して名古屋に引っ越したとの便りを貰いじっとしていられなくなりアルバイトで稼いだお金を持ってバイクで名古屋に向かう。名古屋に行ってみると、実は母親の妹が住んでいる佐賀県にいた。満男は母親に住所を聞き佐賀迄足を延ばす事にした。佐賀で泉に合う事ができたが敷居が高く外で無言の時間を過ごすのが関の山だった。その日の夜は旅館を探し相部屋を頼んだ客はタマタマ当地を訪れていた寅次郎であった。そこで今迄の顛末を寅次郎に話し、自分のして来た事を後悔するが逆に寅次郎は褒めたたえた。 翌朝満男は寅次郎と一緒に泉が厄介になっている家に向かう。家には、母親の妹(檀ふみ)とその亭主の2人と祖父とがくらしていた。その家の祖父と気があった寅次郎は翌朝行われる老人会の歴史見学会に同行し満男は泉に街の案内をしてもらう事で話ができた。その夜、満男と泉は遅くなってうちに帰った事で伯父に浪人生がこんな事でいいのかと嫌味を込めて怒られた。これが潮時と満男は実家に引き上げる事にした。寅次郎も後を追うようにまた旅に出た。途中で泉の学校に立ち寄り「早くこの地の言葉を覚えていい友達を作りな。よかか?」【2012/11/15】
4343寅次郎の休日(?)
この回も満男の物語りである。学生生活も慣れてくると一人暮らしに憧れてくる。大学の近くに格安のアパートを見つけ引っ越しの準備で自宅に帰ってきた満男が見たのは泉の姿であった。どうしても父親に会いたくて上京して来たが会社が休みだったので満男の家にやって来たところだった。満男は急遽引越しを取りやめ泉と一緒に父親に会いに行く事にした。しかし務めていた会社は既にやめていて新しい母親の実家のある日田に引っ越している事がわかった。泉は一旦は名古屋に帰ると言ったものの父親の事が忘れられずその足で日田迄行く事にした。そうわかった満男も一緒した。そこに帰って来た寅次郎はとこの成り行きを聞いて、満男に任せるように家族に言う。そんなおり、名古屋から泉が邪魔していると気を使った母親が車屋にやって来る。ここから物語は急転し、寅次郎は泉の母親と共に日田に向かう事になり、今はなきブルートレインで日田を目指した。日田では父親も仕事を見つけくらしていて、二人を迎えてくれた。本当は元の鞘に戻って欲しいと言うつもりだったが以前の父親とは違い日に焼け明るく見えた。泉は何も言えずにそのまま帰る事にした。別れた二人は偶然にも二人を探していた寅次郎と母親にあうことができた。その夜4人は旅館に泊まったが、父親が楽しく暮していた事で母親はいよいよ別れる事が実感となり夜は荒れた。翌朝、二人は寅次郎に顔を合わす事が恥ずかしく先に帰る事に。結局今回はマドンナは出場しなかった。松竹の公式サイトでは後藤久美子となっているがそれは違う。寅次郎との接点もなく浮いた話もないので。ということで今回のマドンナはなしとの結論である。【2012/11/21】
4444寅次郎の告白吉田日出子
旅館の女将
泉が就職先を探しに上京してきた。都内の楽器店に宛てをもとめてやってきたが反応は厳しい結果だった。がっかりして自宅に帰ったら、母親の連れ合いが訪ねて来たとこをきっかけに家出をしてしまう。鳥取に出掛けた泉は出先から絵葉書を出してさみしさを綴っていた。不安を抱く満男とさくらだった。そんな時に泉の母親から、泉が家出したとの連絡がはいる。満男はいても立っても居られず、あてもなく鳥取に飛び出した。「もし泉ちゃんから電話があったら鳥取砂丘でまっているとつたえて」と言い残して。泉はその時に鳥取の街を歩いていた。お昼時お腹が空いたので駄菓子屋でパンを買って店先で食べていると店の叔母さんに店の奥に招かれお茶をいれて貰った。叔母さんは一人暮らしなのでいっしょに食事をしようと誘われ、近くの豆腐屋に買い物を頼まれる。豆腐屋に行った帰りにタマタマ寅次郎に出会う。ドラマである。泉は今迄の思いが吹き出して泣き出してしまう。寅次郎と泉は叔母さんお家に厄介になる。さくらに電話した事で一部始終を知った寅次郎は泉と一緒に鳥取砂丘に向かいそこで待ち続ける満男と会う事ができた。その夜、寅次郎の馴染みだと言う旅館に宿をとり一休みして翌朝帰る事にした。その夜は、古くから知り合いの女将(吉田日出子)とよる遅く迄酒を酌み交わし募る話しをした寅次郎であった。翌朝帰る段になって、女将の亭主の話を始めた。昔は寅次郎も女将の事が好きだったと其れなのに今の亭主を選んで寅次郎は振られた事になる.いつも冗談で、まだ亭主は生きているかと聞いていたのだが昨年釣りに行って鉄砲水に会いしんでしまったとの事だった.知らずにそん話し方をした事こを深く詫び帰る事を返上して墓まいりに急遽行く事に。話を聞いてみると亭主と結婚したが浮気で相当泣かされたとなきながらはなしてくれた。「あの時寅さんと結婚しなかった事を後悔している」と。翌朝寅次郎は満男、泉と共に帰宅のとについた。泉は帰りながら満男にった。わたしが悩んでいても誰も聞いてくれる人は居ないと家出したが、知らない叔母さんも声かけてくれるし満男さんもオジちゃまもいっぱいいる事がわかった。さみしくない。お母さんの復縁もいいかなと思うようになった。【2012/11/23】
4545寅次郎の青春風吹ジュン
床屋の女主人
東京のレコード店に勤め始めた泉。今日は久しぶりに満男のうちに遊びにやってくる。そこで、近く宮崎に同級生だった友達の結婚式に行くことを話す。その時寅次郎は宮崎で食事をしていた。そこに昼ご飯を食べに来たのが今回のマドンナである蝶子(風吹ジュン)であった。蝶子は店に入ってくるなり「どこかにいい人がいないかなあ」との愚痴に寅次郎は俺じゃいけないかと応戦する。蝶子の分の勘定を一緒に払い店から出ていく。これに礼をするように蝶子は寅次郎の頭を刈ってやった。そうしている間に雨が降ってきてしばらくこのうちに厄介になることになった。寅次郎がお金を持っていないこともその理由ではあった。泉は結婚式に出るために宮崎にやってきたついでに日南の飫肥城に観光に来ている。そのにたまたまいたのが寅次郎と蝶子であった。ドラマであるから仕方ないが、二人の遭遇は奇跡的に行われる。寅次郎と泉と蝶子がここで初めて出会いお互いに遠慮したことから寅次郎は二人から遠慮され寅次郎はあわててしまったことでその場で転び足をくじいてしまう。これがきっかけで3人は一緒となり病院に向かうことになった。病院から泉はくるまやに電話して事故のことを話すがこれ幸いにと満男は宮崎に行くことになった。寅次郎のけがは大したこともなく元気だった。満男と寅次郎と泉はその夜は蝶子のところに厄介になることにして、近所で行われている祭りの行ってみたりした。翌朝海の遊びに行った時のそろそろ帰ることを蝶子に告げる。蝶子は寅次郎が気に入りもっといてくれるものと考えていたので急に怒り出した。泉は寅次郎に残るように促すが満男も寅次郎も帰る事を選択した。泉の母から泉に電話をかけてきた。心臓のカテーテル検査をするために入院していると。すぐに名古屋に帰ってきてほしいと電話口で願望する。泉は先日の結婚式で有給休暇を取っていたことから再びの休みについてはレコード店の主人も認めてくれなく、ついにレコード店をやめて名古屋に帰ることを決めた。母親は私が必要でいつもそばにいてやらないといけない存在だった。この話を聞いた満男は東京駅まで見送りに行った。満男は引き留めようと説得するが聞き入れてくれず電車の出発前に最後の別れをすることになった。【2102/11/24】
4646寅次郎の縁談松坂慶子
妾の子

満男は就職で苦労をしている。何社も応募しては受かる事ができない。親からもいろいろ言われ嫌気がさして突発的に家出する。家出先は香川県の琴島。瀬戸内海の小さな島で老人お世話をしていた。若者の少ないこの島では満男は重宝がられた。自分も頼りにしてくれる人がいるとことで生きがいを感じるようになっていた。くるまやでは、心配をしているさくらの前に帰ってきた寅次郎であったが、帰るなり満男を探して来て欲しいと頼まれる。寅次郎はイヤイヤ迎えに行くことになった。その島は小さな島で寅次郎はほどなく満男を見つけることができた。会うなり直ぐにでも帰ろうと言い始めたが、満男は帰りたくないと主張し、当日の船も終わったことから一旦は満男が世話になっている家迄向かい翌日の朝に帰る事にした。その家には神戸でお店をやっていて事業に失敗し引き上げて来た洋子(松坂慶子)がいた。ここからいつものパターンとなる。一方満男は島に通って来る看護婦の彩ちゃんと相愛の仲になっていて手編みのセーターを貰ったりする間になっていた。そんなある日、満男と洋子は話すチャンスが有り、洋子からとらさんは女性関係を聞かれた。満男は今迄の事を話すとともに、尾根遺産といっしょになって欲しいいと頼むが、子供は口を出すなとしかられた。そのよ寅次郎に事のあらすじを話すと寅次郎も急に怒り出し明日早く帰ると言い始めた。満男は後悔したが自分も帰ると断言した。翌朝寅次郎と満男は朝一番の船での帰り支度をしたが、ちょうど一番の船から降りた彩ちゃんとはちあわせ、東京に帰らないといけない理由は何か?とといただされた。満男は答えられず、泣きながら彩ちゃんははしっていった。船に乗った二人は、再び彩ちゃんが船を追いかけて走っている姿を見つけ大きくってを降った。【2012/12/05】
4747拝啓車寅次郎様高瀬梨乃
鎌倉の奥様

琵琶湖のほとりを歩いていた寅次郎はカメラを持った女性(宮典子:かたせ梨乃)に出会い、旅すがらで声を掛け合ったが、運悪く丁度腕を脱臼する怪我に遭遇した事で一緒に旅をする事になった。典子は鎌倉の豪邸に住んでいる婦人であったが家庭生活に疲れ一人で撮影旅行をしていた。その日は二人とも遅く迄酒を交わし翌日は二人で祭りにいく事を約束していた。ところが翌朝早く彼女の旦那が怪我を知って迎えに来たことで二人は別れる事になった。女性は別れ難い気持ちだった。時を同じく満男は学生時代の先輩から「相談がある」との手紙を貰い、心配となり先輩のいる琵琶湖の畔にいくことに。当然のこととして二人は出会うことになる。満男が訪ねた先輩の家には妹の井川菜穂(牧瀬里穂)がいて二人で祭りを見ているところへ寅次郎は現れそして去って行った。満男は寅次郎のさみしげな顔に心配になり追いかけたが見失った。満男は菜穂と仲良くなった。満男が帰ったあと先輩は妹の菜穂に満男と結婚を迫ったが菜穂は承諾しなくこういった兄の行動を強く避難した。自宅に帰った満男は寅次郎と再開して、満男は琵琶湖での事を寅次郎聞くが話してくれずその代わりに鎌倉迄の同行を誘い典子の家を訪ねた。しかし遠くで見つめるだけで声をかける事もなく帰る事になった。満男は察していた。小林幸子が歌手役で出て来たり今回は多彩な配役である反面寅次郎の恋愛話が薄い結末となった。ここ数回は満男の恋愛話が中心となっている。【2012/12/10】
4848寅次郎紅の花リリー
歌手
くるま屋では長い間音沙汰がない寅次郎に気を揉んでいたが、茶の間で見ていたTVで阪神大震災の映像の中に寅次郎を居るのを見つけた。ある日、前触れもなく満男のところに泉が訪ねて来た。一泊することで満男の家宿を借り、夕食後二人になった時、泉は見合いをして結婚をする事にしたとを告げた。本当は結婚は辞めろと言ってくれる事を期待していたがその言葉は聞く事ができず名古屋に帰ってしまった。そして結婚式の当日、泉の支度が終わり式場に向かうタクシーの前に車で立ちはだかったのは満男であった。式の前での大騒動で当日の結婚式は中止となってしまい、泉もそのまま名古屋に帰ってしまった。満男はこの事で会社を休んでしまい家に帰らないようになった。満男は流れ流れて奄美大島に向かっていた。奄美大島には歌手のリリーが住み着いていて丁度同じ船に乗って奄美大島に着いたところだった。船に乗っている頃から俯いたままの満男を見た周りの人は自殺するのかと見受けられた。リリーは、満男が何処に行くのかと訪ねても行くアテがない事から先行きが不安になり自分の家に招いた。この時まで双方が知り合いとは気づかなかったが、満男の前に居候をしている男が寅次郎だった事で双方の素姓が分かった。満男は今までの事の顛末を寅次郎に話し、寅次郎はその行動を子供だと批判した。しかし、リリーは素直な行動だと褒め二人はいい争う事になった。 リリー:「かっこなんてどうでもいいから本当の心をちゃんと伝えて欲しいんだよ女は。もともと男と女はみっともないもんなんだ。あとで思えば火が出るほど恥ずかしかったり。でも愛するって事はそう言う事なんだろ。綺麗事なんじゃないんだろ。満男くんのやったことは間違っていないよ。」と熱く語るリリーに感動を感じる。 こんな流れの中に泉が名古屋からやって来た。浜辺でもの思いにふける満男に向かって「どうしてあんあことをしたの?どうして?」と。満男はいいよどんだが、「ぼくが愛しているから」と言った途端海の中に転げこんでしまう。それを見た寅次郎は「ブザマだなぁ」と。逆にリリーは「若いうちはブザマでいいの」と切り返す。寅次郎とリリーは満男を連れて帰京した。柴又では町中が大騒ぎで迎えた。リリーは東京に用があり外に外泊したことでまた大ゲンカとなった。その日にリリーは奄美に帰ることになったがケンカしたことでリリーは一人で帰ることになった。さくらは、寅次郎にリリーに送って行く様にと促すが、ケンカ腰になって聞かない。さくらは泣きながら「りりーさんがお兄ちゃんと一緒にいるのでどんなに喜んだことかと思ったのに、、」。これを聞いてか、寅次郎はリリーを送っていくことにした。しかも奄美大島まで。奄美大島では、またケンカをして寅次郎は家出をしてしまう。正月が来て、寅次郎は再び阪神大震災の地にいた。【2012/12/16】
4949寅次郎ハイビスカスの花
(特別編)
リリー
歌手
最終回を迎える男はつらいよ。主題歌は八代亜紀が歌っている。物語の始まりは満男のセールス風景から始まる。こんな時におじさんは何をしてるんだろうか?・・・・。寅次郎とリリーの回想シーンがあり25作の寅次郎ハイビスカスの花のリニューアル版の始まりである。【2012/12/15】
5050お帰り寅さん
過去の回想
実質的には49回で渥美清演じる寅さんは終わっているが、2020年で改めて追加された第50作である。いい年になった吉岡秀隆の演じる諏訪光男を中心にして回想場面を交えながらその一こまを描いていく。後藤久美子の演じる「イズミ」が久々帰国して光男と再会し、別れ際に積年の思いを告白する。現代のCGを使い、すぐそこにいるような場面があったり、多くのマドンナが出てきたり、今はもう置いた出演者面々の若かりし頃の映像もふんだんに出てくる。最後の卒業アルバムとしては保存版の位置づけになる。【2021/07/04】